皆さんはUSBを普段使っていらっしゃいますか?持ち運びが簡単で容量もそれなりに入る、仕事でも学業でも便利な媒体ですよね。USBメモリーがウイルスに感染すると、データの損失や個人情報の漏洩など、様々なリスクが発生します。この記事では、USBメモリーがウイルスに感染した場合の対策と予防方法について詳しく説明します。
ここでは、USBメモリーがウィルスに感染する原因について説明します。
信頼できないソースからファイルをダウンロードすると、ウイルスが含まれている可能性があります。例えば、無料のプログラムやアプリケーションを提供するサイトや、不正なコンテンツをダウンロードできると謳うサイトは注意が必要です。これらのサイトでは、正規のファイルに見せかけてウイルスが仕込まれたファイルが配布されていることがあります。
ウイルスに感染しているデバイスに接続することで、USBメモリーにウイルスが移行します。感染したパソコンにUSBメモリーを差し込むと、ウイルスが自動的にUSBメモリーにコピーされ、他のパソコンに接続した際にそのパソコンも感染させることができます。また、感染したUSBメモリーをクリーンなパソコンに接続すると、そのパソコンも感染のリスクがあります。
セキュリティソフトウェアがインストールされていない、または最新の状態に保たれていないパソコンでは、ウイルスの侵入リスクが高まります。
フィッシングメールや悪意のある広告のリンクをクリックすると、ウイルスがダウンロードされデバイスが感染し、重要なデータが盗まれる可能性があります。また、不審なリンクをクリックすると、ウイルスが自動的にダウンロードされシステムにインストールされることがあります。例えば、公式なメールのように見せかけた詐欺メールや信頼できるウェブサイトに見せかけた偽の広告を通じてユーザーを誘導します。
ここでは、USBメモリーがウイルスに感染した時の対策を紹介します。
まず、信頼できるウイルス対策ソフトウェアを使用してUSBメモリーをスキャンします。信頼できるウイルス対策ソフトウェア(例:Norton、McAfee、Avastなど)をパソコンにインストールし、感染の疑いがあるUSBメモリーを接続します。次に、ウイルス対策ソフトウェアを起動し、USBメモリー全体をスキャンするオプションを選択してスキャンを実行します。スキャンが完了すると、検出されたウイルスがリスト表示されるので、ソフトウェアの指示に従い、ウイルスを削除します。
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ウイルスが完全に駆除できない場合、USBメモリーをフォーマットすることで感染リスクを除去します。まず、フォーマットを行う前に重要なデータを別の安全な場所にバックアップします(この際、ウイルス対策ソフトウェアでスキャンした後のクリーンなデータのみをバックアップするように注意します)。次に、Windowsの場合は、エクスプローラーを開き、フォーマットしたいUSBメモリーを右クリックして「フォーマット」を選択し、ファイルシステム(通常はNTFSまたはexFAT)を選び、フォーマットを実行します。
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再感染を防ぐためには、パソコンやネットワークのセキュリティ対策を強化することが重要です。まず、ウイルス対策ソフトウェアを常に最新の状態に保ち、自動更新機能を有効にします。次に、定期的にパソコン全体をスキャンするスケジュールを設定し、ウイルスを早期に発見して対処します。また、ルーターの設定を見直し、強力なパスワードと暗号化(WPA3など)を使用し、不審なネットワークやデバイスへの接続を避けるようにします。
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USBメモリーがウイルスに感染した場合でも、データ復旧ソフトウェアを使用することでデータを取り戻すことが可能です。特に、Recoverit(リカバリット)を使用すると、フォーマット後でもデータを復元することができます。
USBメモリーを読み込んで、プレビューしたデータを確認後、復元ボタンをクリックし、データの保存先を指定してデータを復元します。保存先はUSBメモリーではなく、パソコンのハードドライブなどの別の場所を指定することをお勧めします。また、重要なデータは定期的にバックアップを取る習慣をつけ、信頼できる公式サイトからのみソフトウェアやファイルをダウンロードするようにしましょう。
このように、Recoveritなどのデータ復旧ソフトウェアを使用することで、ウイルスに感染したUSBメモリーからデータを安全かつ効率的に復旧することが可能です。
パソコンで「Recoverit」 を起動すると、左側のサイドバーに「HDDやデバイスから復元」が表示されます。そして、「外付けデバイス」タブを選択してください。
スキャンしたいハードディスクをクリックすれば、スキャンが始まります。
スキャンは数分かかりますが、サイズの大きいファイルが多数存在する場合、数時間かかる場合もあります。
パソコンのデータをスキャンした後、失われたファイル・フォルダがあるかどうかを確認するためにプレビューを行います。その後、復元したいパソコンのファイルにチェックを入れて、「復元する」をクリックすれば完了です!
以上簡単な操作でウイルスに感染したUSBメモリから大事なデータが復元・復旧できます。
また、このソフトを使うことで、USBメモリの復元だけではなく、外付けHDDの復旧、パソコンデータの復元やフォーマット復元などにも幅広く対応しています。ぜひお試しください。
ここでは、USBウイルス感染に関するFAQを紹介します。
USBケーブルそのものからウイルスに感染することはありませんが、USBケーブルを使用してデバイスを接続する際に、そのデバイスがウイルスに感染している場合、ウイルスが他のデバイスに広がる可能性があります。
例えば、ウイルスに感染したスマートフォンをUSBケーブルでパソコンに接続すると、パソコンにもウイルスが移行することがあります。したがって、USBケーブルを使用する際には、接続するデバイスの安全性を確認することが重要です。
USBメモリーがウイルスに感染しているかどうかを確認するには、まず信頼できるウイルス対策ソフトウェアをインストールし、USBメモリーを接続してスキャンを行います。スキャンが完了するとウイルスの有無が報告され、検出されたウイルスはすぐに削除してください。
さらに、手動でファイルエクスプローラーを使用してUSBメモリーの中身を確認し、不審なファイルやフォルダー(例えば見慣れない実行ファイルやスクリプトファイル)がないかチェックします。不審なファイルは開かずに削除することが推奨されますが、確実に削除するためにはウイルス対策ソフトウェアを使用してください。詳しい手順については、こちらの記事を参照してください。
ウイルスに感染したUSBメモリーは、ウイルスを完全に駆除するまで使用しないことを強くお勧めします。USBウイルス感染を防ぐため、まずウイルス対策ソフトウェアを使用してUSBメモリーをスキャンし、検出されたウイルスを削除します。もしウイルスが完全に駆除できない場合は、USBメモリーをフォーマットする必要があります。
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内野 博
編集長