ハードウェアやUSBメモリなどの記憶媒体には、様々なファイルシステムが用いられています。そのため、使用に際してはあらかじめフォーマットを行う必要があるのですが、その際に誤ってデータを消去したり、破損させてしまうケースが少なくありません。そのような場合でも、データを復元させられる可能性はゼロではないです。以下で復元方法について見てみましょう。
NTFSというのは、パソコンなどに搭載されている代表的なOSとして知られるWindowsにおいて、ハードディスクやCD-ROMといった各種記憶媒体にデータを格納する際に用いられる仕組みのことをいいます。一般的にはファイルシステムと総称されているものの一つで、その特徴は格納されているファイルが媒体内のどこにあるかがリスト化されてすぐに分かるようになっている点にあります。そのため、他の仕組みと比べて、必要なファイルを探したいときに簡単かつスピーディに検索できるというのが強みです。
なお、Windows ME以前は、ファイル管理にNTFSではなくFAT16やFAT32といった方法が使われていたのですが、NTFSはそれらと比べて信頼度が飛躍的に向上しています。どういうことかというと、NTFSの場合は、ハードディスクに書き込んだデータの記憶が自動的に残るようになっているので、万が一、そのデータが失われたり、破損したりした場合でも復元させやすいのです。加えて、フォルダやファイルといった単位ごとにアクセス権を付けられるようになっているので、他人に見られたくないデータを簡単に隠すことも可能です。
FAT32は、様々なOSとの互換性が高いうえに、データを圧縮してスピーディに書き込めるため、USBメモリをはじめとする媒体において多く使われていますが、信頼度やアクセス管理の面ではNTFSには及びません。もっとも、USBメモリでNTFSを使うためには、あらかじめフォーマットを行う必要があります。
その方法はいくつかあります。
もっとも簡単なのはWindows10などに搭載されているディスクの管理機能を使ってメディアのフォーマットを行うというやり方です。フォーマット時にファイルシステムの種類を選択できるようになっていますので、そこでNTFSを選ぶだけですぐに使えるようになります。
また、より上級者向けの方法として、Diskpartコマンドを使うというやり方もあります。「ファイル名を指定して実行」画面に「Diskpart.exe」と入力するとコマンド入力画面が表示されますので、そこに所定のコマンドを入れてクリックしてやると自動的にUSBメモリのフォーマットが完了するのです。
USBメモリのフォーマットを行うと、もともとメモリ内に格納されていたデータは消去されてしまいます。もっとも、うっかりデータを消してしまったからといってすぐに諦めるのは早計です。というのも、Recoveritというソフトウェアを使用すれば、消去されてしまったデータを復元できる可能性があるからです。
ソフトウェアの使い方は非常に簡単で、3つのステップでフォーマットしたUSBメモリからデータを復元できます。
RecoveritでUSBメモリのデータ消去に備えよう
以上で見てきたように、Recoveritを使えば、誤って消してしまったUSBメモリ内のデータを簡単に元に戻すことができます。UBSメモリだけでなく、内蔵ハードディスクや外付けハードディスクのデータ復旧にも使えるようになっていますので、記録媒体のフォーマットを頻繁に行うような方は、万が一のトラブル時に備えて、手元に用意しておくと良いでしょう。
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内野 博
編集長