Windows10でSSDが突然認識されなくなった経験はありませんか。システム上でSSDが表示されるかによって原因や対処法が大きく異なるため、適切な診断が重要です。
本記事では、外付けSSDと内蔵SSDの両方に対応した原因特定方法と、初心者でも安全に実行できる10の対処法を詳しく解説します。大切なデータを失う前に、まずは落ち着いて状況を確認しましょう。
目次
Part1:Windows10でSSDが認識しない主な7つの原因
Windows10がSSDを読み込まないときは、論理的障害と物理的障害の2つに大きく分類されます。
Part1-1:論理的障害とは
論理的障害とは、Windows10のシステム上でSSDの接続が確認できる場合に考えられる原因です。以下の5つが代表的なパターンとなります:
- Windows10のシステム不具合
Windows Updateの失敗やシステムファイルの破損により、SSDへのアクセスが正常に行われない状態 - デバイスドライバの不具合
SSDを制御するドライバソフトウェアが古い、または破損している状態 - フォーマット時の不具合
初期化作業中にエラーが発生し、パーティション情報が正しく書き込まれなかった状態 - キャッシュファイルの破損
一時的なデータ保存領域に異常が発生し、SSDとの通信が妨げられている状態 - ウイルス感染
マルウェアがSSDのシステム領域を改変し、正常な認識を妨害している状態
論理的障害の場合、Windows10のシステム上で対処できる可能性が高いため、まずはPart2-1の方法を試してください。
Part1-2:物理的障害とは
物理的障害とは、Windows10のシステム上でもSSDの接続が確認できない場合に考えられる原因です:
- USBケーブル・ポートの接触不良
外付けSSDの場合、ケーブルの断線やUSBポートの故障により物理的に接続できていない状態 - SSD本体の物理的な破損
落下などの衝撃、経年劣化、または製造不良によりSSD内部の回路が損傷している状態
USBケーブルや端子の接触不良であれば対処は簡単ですが、衝撃によってSSDが壊れている場合、メーカーに修理を依頼するか別のストレージを使用しなければいけません。
Part1-3:原因別の対処法早見表
各原因に対して最も効果的な対処法を一覧表にまとめました。この表を参考に、状況に合った方法を選択してください。
| 考えられる原因 | 推奨される対処法 | 難易度 | 所要時間 | おすすめの人 |
|---|---|---|---|---|
| ケーブルの接触不良 | ケーブルの再接続・交換 | ★☆☆☆☆ | 1分 | 外付けSSDを使用している人 |
| ドライブ文字の未割り当て | ディスクの管理で文字を割り当てる | ★★☆☆☆ | 3分 | ディスクの管理でSSDが表示される人 |
| デバイスドライバの不具合 | ドライバの更新・再インストール | ★★☆☆☆ | 5〜10分 | Windows Update後に問題が起きた人 |
| システムファイルの破損 | エラーチェック・chkdsk実行 | ★★★☆☆ | 10〜30分 | SSDは表示されるが開けない人 |
| フォーマット時の不具合 | 再フォーマット | ★★☆☆☆ | 5〜15分 | 新品SSDまたは初期化直後の人 |
| BIOS設定の問題 | BIOS/UEFI設定の確認・変更 | ★★★★☆ | 5〜10分 | 内蔵SSDが全く認識されない人 |
| SSD本体の物理的破損 | メーカー修理依頼・専門業者相談 | ★★★★★ | - | 上記すべての方法で改善しない人 |
Part2:【ケース別】Windows10でSSDが認識しない時の対処法
Windows10でSSDが認識しないときの対処法は、外付けか内蔵のどちらを使っているかで異なります。共通している対処法もありますが、それぞれの特性に合わせた方法を理解しておきましょう。
★SSDが認識しない時の原因と3つの対策法は、以下の動画でもご覧できます。
Part2-1:外付けSSDが反応しない・読み込まない場合の対処法
Windows10が外付けSSDを認識しない場合、以下の6つの対処法が有効です。簡単な方法から順番に試していくことをおすすめします。
対処法1:接続ケーブルの状態を確認
最も基本的ですが見落としやすい原因です。まずは以下の点をチェックしてください:
- USBケーブルがしっかりと差し込まれているか確認
- 別のUSBポート(USB 3.0ポート推奨)で接続を試す
- 可能であれば別のUSBケーブルで接続を試す
- USB Hubを使用している場合は、PCに直接接続して試す
パソコンと外付けSSDを繋ぐUSBケーブルがしっかり差し込まれていない、USBケーブルが故障しているといったパターンは意外と多く発生します。
対処法2:エラーチェックを実行
Windows10のシステム上でSSDの接続が確認できる場合、まず以下の手順でエラーチェックを行いましょう。
- スタートボタンを右クリック
- 「ディスクの管理」を左クリック
- 表示されるウィンドウで外付けSSDを右クリック
- 「プロパティ」を左クリック
- 「ツール」のタブを左クリック
- 「エラーチェック」の項目にある「チェック」を左クリック
エラーチェックはSSDに発生しているエラーを検知して修正できる機能なので、Windows10の不具合による影響が原因のときに役立ちます。
対処法3:デバイスドライバの更新
SSDのデバイスドライバに不具合が発生している可能性もあります。そのため、デバイスドライバの更新も試したいところです。SSDのデバイスドライバは以下の手順で更新できます。
- スタートボタンを右クリック
- 「デバイスマネージャー」を左クリック
- 「ディスクドライブ」または「ユニバーサル シリアル バス コントローラー」を展開
- 利用しているSSDを右クリック
- 「ドライバーソフトウェアの更新」を左クリック
- 表示されるウィンドウで「ドライバーソフトウェアの最新版を自動検索します」を左クリック
上記の手順で更新に失敗する場合、手順④で「アンインストール」を左クリックしてパソコンを再起動してください。すると、自動で最新のデバイスドライバをインストールできます。
➬関連記事:Windows でドライバーを更新する(Microsoft公式)
対処法4:ドライブ文字の割り当てを確認・変更
SSDが認識されていても、ドライブ文字(C:、D:など)が割り当てられていない場合、エクスプローラーに表示されません。以下の手順で確認・割り当てを行います:
- スタートボタンを右クリック
- 「ディスクの管理」を左クリック
- 対象のSSDに「未割り当て」や文字がない場合、右クリック
- 「ドライブ文字とパスの変更」を選択
- 「追加」をクリックし、利用可能な文字を選択
- 「OK」をクリックして完了
対処法5:再フォーマット
SSDをフォーマットしたばかりでWindows10に認識されない場合、再度フォーマットをやり直してみましょう。SSDをフォーマットしたばかりだと、そのフォーマット中に不具合が起きている可能性があります。
⚠️ 重要な注意事項
フォーマットを実行すると、SSD内のすべてのデータが消去されます。大切なデータがある場合は、必ず先にPart3のデータ復元方法を確認してください。
SSDをフォーマットする手順は以下の通りです:
- スタートボタンを右クリック
- 「ディスクの管理」を左クリック
- 表示されるウィンドウで外付けSSDを右クリック
- 「フォーマット」を左クリック
- ファイルシステムは「NTFS」を選択(Windows専用の場合)
- 「クイックフォーマット」にチェックを入れて「OK」をクリック
➬関連記事:HDD(ハードディスク)をフォーマット・初期化する方法
対処法6:ウイルスの除去
SSDがウイルスに感染している可能性もあるので、セキュリティソフトを使って感染チェックと駆除もしたいところです。
とくにパソコンにセキュリティソフトを入れていない場合、ウイルスに感染している危険度が高い状態といえます。
- Windows Defenderでフルスキャンを実行
設定 → 更新とセキュリティ → Windowsセキュリティ → ウイルスと脅威の防止 → スキャンのオプション → フルスキャン - サードパーティ製セキュリティソフトでの二重チェックも推奨
ウイルスの感染有無にかかわらず、セキュリティソフトを導入しておくことを強く推奨します。
Part2-2:内蔵SSDが認識しなくなった場合の対処法
Windows10が内蔵SSDを読み込まない場合は、以下の対処法が有効になります。
- エラーチェック
- デバイスドライバーの更新
- ウイルスの除去
- SATAケーブル・フレックスケーブルの状態を確認
基本的な手順は外付けSSDを認識しない場合と同様です。
ただし、SATAケーブルやフレックスケーブルの状態を確認する場合、パソコンを分解しなければいけません。そのため、自信がない人はメーカーに修理を依頼するのが賢明です。
Part2-3:BIOS/UEFIでも認識しない場合の高度な対処法
ディスクの管理で表示されず、かつBIOS/UEFIでもSSDが認識されない
対処法1:BIOS/UEFI設定の確認と初期化
- パソコン起動時にBIOS/UEFI画面を開く
(通常はF2、F10、Del キーなどを連打。メーカーによって異なります) - 「Boot」または「Storage Configuration」タブを確認
- SATAコントローラーが「AHCI」モードになっているか確認
(「IDE」モードの場合は「AHCI」に変更) - 設定を保存して再起動
対処法2:CMDコマンドプロンプトでのディスク修復
高度なユーザー向けの方法として、コマンドプロンプトからディスクの状態を確認・修復する方法があります:
- スタートボタンを右クリック
- 「Windows PowerShell(管理者)」または「コマンドプロンプト(管理者)」を選択
- 以下のコマンドを順番に実行:
diskpart list disk select disk X (Xは対象のSSDの番号) attributes disk clear readonly clean create partition primary format fs=ntfs quick assign exit
⚠️ 警告
この操作はすべてのデータを完全に消去します。実行前に必ずデータのバックアップを取るか、Part3のデータ復元方法を確認してください。
➬関連記事:DiskPart コマンドの使い方(Microsoft公式)
対処法3:メーカーへの修理依頼
パソコンとの物理的な接続状態に問題がなく、上記すべての方法を試してもWindows10のシステムで接続を確認できない場合はSSDが故障しているかもしれません。
そのため、メーカーのサポート窓口に問い合わせることをおすすめします。
Part3:対処法を試す前に!故障したSSDから安全にデータを復元する方法
SSDが認識しない故障が発生すると、意図せず保存データが消える恐れがあります。とくにフォーマットや再インストールが必要な場合は、データの消失を免れません。そのため、SSDが故障したときは、失ったデータを復元する準備をしておくことが重要です。
データを復元する準備をするなら、Wondershareの「Recoverit」が役に立ちます。
RecoveritはSSDやHDD、USBメモリーなど2000種類以上のデータ保存デバイスに対応したデータ復元ソフトです。対応のファイル形式は1000種類以上と幅広く、SSDから消えたデータを高確率で復元できます。
Recoveritの主な特長
- ✓ 初心者でも使いやすい3ステップの簡単操作
- ✓ 99.5%の高い復元成功率を誇る業界トップクラスの性能
- ✓ 無料ダウンロード・無料スキャンでデータ確認が可能
- ✓ Windows 10/11、macOS対応
- ✓ 写真・動画・ドキュメント・メールなど1000種類以上のファイル形式に対応
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以下は、「Recoverit」でSSDから消してしまったデータを復元する手順です。
ステップ1 復元場所を選択
パソコンで「Recoverit」を起動すると、左側のサイドバーに「HDDやデバイスから復元」が表示されます。ここでは、データの元保存先(認識しないSSD)を選択してください。
「場所」タブから特定のフォルダを選択することも可能です。スキャンしたいフォルダをクリックすると、選択した場所をスキャンし始めます。

ステップ2 SSDの消えたデータをスキャンします。
スキャンしたいSSD/フォルダをクリックすれば、スキャンが始まります。
スキャンは数分かかりますが、サイズの大きいファイルが多数存在する場合、数時間かかる場合もあります。スキャン中でもプレビューや復元は可能です。

ステップ3 SSDの消えたデータをプレビューして復元します。
SSDのデータをスキャンした後、失われたファイル・フォルダがあるかどうかを確認するためにプレビュー機能を使用します。その後、復元したいファイルにチェックを入れて、「復元する」をクリックすれば完了です!
⚠️ 重要
復元したデータは、元のSSDとは別の保存先(別のドライブや外付けHDD)に保存してください。同じSSDに保存すると、データが上書きされて完全に復元できなくなることがあります。

以上簡単な操作でパソコンから削除してしまった大事なデータが復元・復旧できます。
また、このソフトを使うことで、パソコンの復元だけではなく、外付けHDDの復旧、USBデータ復元やフォーマット復元などにも幅広く対応しています。ぜひお試しください。
