パソコンを譲渡/返却/廃棄する時、HDD/SSDのデータはどうやって完全消去する?

不要になったパソコンの譲渡や返却、廃棄をする際は個人情報の漏洩を防ぐため、データの完全消去が必須です。今回は、パソコンからデータを消去する6つの手段とそのリスクについての解説です。

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内野 博

Aug 11, 2022 • カテゴリ: HDD復元・復旧

パソコンデータ消去

不要になったパソコンの譲渡や返却、廃棄をする際は個人情報の漏洩を防ぐため、データの完全消去が必須です。パソコンのデータをごみ箱に入れたり、ごみ箱からさらに消去をしても、実は復元できてしまうこともあります。

今回は、パソコンからデータを消去する6つの手段とそのリスクについての解説です。誤って消去してしまった際の対処法についてもお伝えしていますので、ぜひ参考にしてみてください。


パソコンのデータ消去について

パソコンデータの完全消去は、パソコンを処分する際の重要な作業です。譲渡や返却、廃棄したパソコンに個人情報が残ったままでは、個人情報や企業情報を悪用されるリスクがあります。

また、パソコンへ意図的にクレジットカードの情報や住所、銀行情報や暗証番号などを保存した覚えがなくても、情報を入力してショッピングや契約などを行った際の記録を復元させられる可能性もあるのです。銀行クレジットカード、氏名住所だけでなく、場合によっては趣味趣向やインターネットを見ていた時間なども抜き取られることもあります。

こうした理由から、パソコンを処分する際には必ず事前にデータの完全消去を実施しておきましょう。


パソコンのデータ消去ができる6つの方法とそのリスク

本稿では下記6つのデータ消去の方法について詳しくお伝えします。

  1. ゴミ箱に入れて消去する
  2. 初期化(フォーマット)する
  3. ソフトウェアで消去する
  4. 物理的に破壊する
  5. 電磁消去
  6. データ消去を業者へ依頼する

それぞれの方法について、画像付きでの解説とその方法を利用するうえでのリスクもあわせてお話ししますので、目的に合った方法を試してみてください。

また、後半では誤ってファイルを消去してしまった際の復元方法についてもご紹介しています。必要に応じて、そちらの項目も確認してくださいね。

ごみ箱に入れて消去する

ごみ箱にファイルを入れて消去をするのは、一番手軽なデータ消去の方法です。ただし、一度ごみ箱にファイルを入れただけではゴミ箱を開くだけで簡単に復元できてしまいます。ゴミ箱に入れたデータを完全に消去したい場合は「ごみ箱を空にする」という作業が必要です。

なお、ごみ箱から消去するのはとても簡単な方法ですが、パソコン内に記録されているような全ての個人情報を削除できるわけではありません。基本的には日常利用におけるファイルの整理などで活用するのがおすすめです。

1.ごみ箱にファイルが入っている場合は、紙くずが入った見た目のアイコンになっています。このままでは、ごみ箱を開くと中身を簡単に確認できてしまう状況です。

2.ごみ箱のアイコンの上で右クリックをして、「ごみ箱を空にする」を選択しましょう。

ゴミ箱削除

3.ダイアログボックスが表示されますので、「はい」をクリックします。

ゴミ箱削除

こうすることで、ごみ箱に入れたファイルが完全に消去されます。

他のパソコンデータを削除する方法

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初期化(フォーマット)する

パソコンを初期化(フォーマット)すると、見た目上は購入時の何もデータが入っていない状態へ戻すことが可能です。

パソコンにあまり詳しくない方の場合、パソコンの初期化をしてフリマサイトやオークションに出品されることも多いかと思いますが、実はハードディスク内にはデータが残っており、復元用のソフトを使用することでデータを復元できてしまうことがあります。

初期化の方法には主に「クイックフォーマット」と「完全フォーマット」の2種類があり、クイックフォーマットの場合は比較的短い時間で初期化できますが、データを復元できてしまう可能性が高いです。

そのため、パソコンの使用期間によっては時間が長くかかることも多いですが、情報漏洩を防ぐ目的であれば「完全フォーマット」を実施いただくことをおすすめします。

パソコンフォーマット

1.パソコンの初期化をするには、「Windowsキー+Eキー」を押してエクスプローラーを開きます。通常であればエクスプローラーの画面下部にハードディスクやUSBなどのドライブ名が表示されているはずです。ドライブ名を右クリックし、「フォーマット」を選択しましょう。

2.表示された画面内にある「クイックフォーマット」のチェックを外してから、フォーマットを実施してください。実施をするとデータが消去されますので、必要に応じてバックアップを取るなどしておきましょう。

また、このときに「クイックフォーマット」にチェックを入れたままフォーマットを実施すると、簡易的なデータ消去ができます。

ソフトウェアで消去する

パソコンのデータ消去専門のソフトウェアを使用すると、より確実にパソコンデータの完全消去が可能となります。ただし、ソフトウェアには無料の製品と有料の製品があり、どの範囲までデータの消去が可能なのかは製品によってさまざまです。

ソフトウェアを利用してデータを消去する場合は、必ず事前にご自身の用途と合致しているかどうかを確認しておきましょう。

ソフトウェアを使ったデータ消去の仕組みは色々ありますが、一般的にはプログラムが複雑な乱数などを利用してデータを複数回上書きし、データの復元を困難にさせます。

また、復元されにくい高度な技術を採用している製品ほど、データの消去には時間がかかる傾向にあります。

「GUTMANN方式」と呼ばれる消去方式は非常に信頼性が高いと言われていますので、可能であればソフトウェアで採用している方式や、その信頼性についても確認するのがよいでしょう。

物理的に破壊する

確実なデータ消去の方法としておすすめされているのが、ハードディスクの物理的な破壊です。トンカチなどを使ってパソコン内部に接続しているハードディスクを取り出し、物理的に破壊します。

ハードディスクを見てみると円盤の形をした部分が見えることがありますが、これがハードディスクの「記憶領域」となっており、この記憶領域を完全に破損させてしまうのです。

記憶領域の破壊が成功すれば、ハードディスクとしての機能は完全に失いますので、ほぼ100%データの復元は不可能となります。

ただし、パソコンの重要な機器の一部がなくなるため、パソコンの売却は難しくなります。

完全に廃棄したいと考えている場合には、お金をかけずにデータ消去ができるのでおすすめです。

電磁消去

ハードディスクの記憶領域は磁気に弱いという特性を持っています。そのため、強い磁気を使うことでハードディスクを破損させることも可能です。

ただし、磁気の弱い磁石などではデータの消去が不十分で復元できてしまう可能性が高くなりますので、業者が持っているような強い磁気を使わなければなりません。

磁気を使ったデータ消去を実施する場合は業者へ依頼するのがおすすめです。比較的安価で依頼することができます。

データ消去を業者に依頼する

パソコンデータの消去に手間をかけたくない方や、確実な方法でデータを消去したいという方は、パソコンデータを完全に消去してくれる業者へ依頼しましょう。

また、パソコンの買取を検討されている場合は、データの完全消去を保証してくれている買取業者へ依頼するのもおすすめです。買取業者の中には、パソコンを専門的に取り扱っているお店も多く存在しており、ジャンク品でも買い取ってくれるお店もありますよ。


パソコンのファイルを誤って消去した場合

パソコンのデータをバックアップする前に誤ってデータやファイル消去してしまった場合は、データ復元の専門ソフトウェアを使うことで元に戻せることがあります。データ復元専門のソフトウェアとしておすすめなのは「Recoverit(リカバリット)」と呼ばれる製品です。

パソコン内部に保存したファイルや、HDDやSSDなどのハードディスクだけでなく、SDやUSBなどを含めた2000種類以上ものデバイスから完全消去してしまったデータを復元できます。

また、復元できるファイルについても1000種類以上に対応しており、ドキュメントや画像、重要なEメールなどの復元が可能です。

この項目では「Recoverit(リカバリット)」を利用したデータ復元の方法を簡単にご紹介します。

1.Recoveritの公式サイトまたは下記項目から、ソフトウェアをダウンロードします。

無料ダウンロード Win版 無料ダウンロード Mac版

2.無料版と有料版があり、有料版を購入した場合は購入時のメールアドレスを利用してすぐにログインが可能です。無料版でお試ししたい方は、事前にwondershareIDのアカウントを作成しておきましょう。アカウントの作成についても無料でできます。

ソフトにログイン

3.ダウンロードが完了したら復元したいデータやファイルが保存されていた場所を選びます。

復元したいデータを選択

画像ではハードディスクのドライブ名を選択していますが、たとえばごみ箱に入れていたファイルやデータを復元したい場合は「ごみ箱」を選択することで復元が可能です。

4.希望の保存場所をクリックすると、データやファイル情報のスキャンが開始されます。

スキャン中にファイルを検索するなどし、作業することもできるほか、スキャンの一時停止や中止もできるのでとても便利です。

ファイルの数が膨大な場合は少し時間がかかることもありますが、Recoveritは日々改善されており、現在では大幅な時間短縮を実現しています。

ファイルをスキャン

5.スキャンが完了したら、ファイルを探します。

ファイル名をなんとなく覚えているような場合は、画面右上にある「ファイルの検索」の検索窓にファイル名を入力して検索することが可能です。

また、検索窓の隣にあるフィルターから日付などの条件を絞って探すこともできます。

画面左にあるタブによって、ファイルの場所だけでなくファイルの種類からも探せます。

ファイル名を覚えていない場合には、「PDFファイル」や「Eメール」など、覚えているファイルの種類から探してみましょう。

ファイルをスキャン

6.各種ファイル名をクリックすると、無料版有料版にかかわらずファイルのプレビューができます。探しているファイルかどうかを確認し、右下にある「復元する」をクリックしましょう。

ファイル復元

復元させたい場所を選択すると、あっという間に大切なデータやファイルの復元が完了します。復元させたい場所は、もともと保存していた場所とは違う場所を選ぶようにしてくださいね。


パソコンデータの消去は個人情報を守るために必ず行おう

パソコンを譲渡や返却、廃棄する際は個人情報の漏洩を防ぐために、必ずデータの消去を行いましょう。

本稿でご紹介したパソコンデータの消去方法は以下の6つです。

  1. ごみ箱に入れて消去する(ごみ箱を空にする)
  2. 初期化(フォーマット)する
  3. ソフトウェアを使って消去する
  4. ハードディスクの記憶領域を物理的に破壊する
  5. 電磁消去
  6. データ消去を業者に依頼する

より確実な方法でデータを完全消去したい場合は、ソフトウェアや業者の利用、もしくは物理的に完全に破壊してしまうのがおすすめです。

物理的な破壊によって消去した場合、売却が難しくなることもありますので、売却を考えている方は注意しましょう。

なお、万が一誤って消去してしまったデータを復元したい場合は復元専門ソフトウェアの「Recoverit(リカバリット)」を利用するのがおすすめです。あらゆるデバイスに対応し、1000種類以上ものファイルやデータが簡単に復元できます。

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