データの共有や管理に、NASは非常に便利です。プライベートからビジネスまで幅広く使え、データをスムーズにやりとりできます。データの保存先といえば長年外付けHDDが主流で人気ですが、NASは外付けHDDにないメリットをもったHDDです。
データの保存先に便利なNASについて、詳しく解説します。NASのデータが消えたときにおすすめな復元ソフト「Recoverit」も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
NASとは「Network Attached Storage」の略で、「ネットワークHDD」とも呼ばれています。その名のとおり、ネットワーク通信を利用したHDDです。従来主流だった外付けHDDと異なり、USBケーブルでパソコンと接続する必要はありません。自宅やオフィスのLANルーターに繋いでおけば、Wi-Fi経由でデータを送受信できます。
また、NASは同じ通信環境にあるデバイスであれば自由に利用できます。制限人数や制限台数は問いません。外付けHDDは1人で使用することが多い傾向でしたが、NASはネットワーク通信に接続されていれば(アクセス制限の許可が必要)誰でも利用が可能です。
そのため、NASでは以下のような使い方ができます。
・家族が思い出の写真や動画をいつでも見られるできる
・スムーズにデータ共有し、会社の作業効率を向上させる
・出張先から自宅や会社のデバイスにデータを送受信できる
データをいつでも自由にやりとりできるNASは、作業効率が向上する画期的なHDDです。
利便性に優れたNASですが、すでに外付けのHDDやSSDを持っている方は「新しく買うのはもったいない」と感じるでしょう。しかし外付けHDDやSSDをNASと同じように利用できる方法があります。以下の3つの方法を詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
LANルーターにUSBポートがある場合、外付けHDDとUSBケーブルで接続できます。LANルーターと外付けHDDが繋がれば、NASと同様にネットワークでデータの共有が可能です。近年市販されているLANルーターのほとんどは、USBポートのあるものが多く存在します。接続後は、LANルーターや手持ちのパソコンを使い設定していきましょう。
また、各LANルーターのメーカーによって設定手順が異なります。作業する際は、手持ちのLANルーターやパソコンのOSなどの把握が必要です。設定方法は、各LANルーターの公式ホームページに記載されています。
今回は、共通するうえで主な注意点を紹介します。以下の注意点を理解し、外付けHDDをNAS化してください。
設定画面へは、自宅や会社にあるLANルーターのルーターアドレスに接続して移行します。ルーターアドレスのほとんどはLANルーター本体に記載されていますが、場合によっては把握できない方もいるでしょう。メーカーによってアドレスが異なるため、パソコンから知る方法を解説します。
ルーターアドレスをパソコンから知る方法は、以下の手順です。
※以下手順は、Wi-Fi接続している場合を想定しています。
手順1.「設定」から「Wi-Fi(ネットワーク)」を選択する
手順2.現在接続しているネットワーク名の「詳細」を選択する
手順3.ルーターアドレスの記載された画面が表示される
前述では、「LANルーターと外付けHDDをUSB接続した場合」を前提に解説しました。しかし、製品によってはLANルーターにUSBポートがない場合もあるでしょう。そんなときは、LANアダプターが便利。LANアダプターは、LANルーターと外付けHDDの間に接続する機器です。
LANルーターとLANアダプターはLANケーブルで、LANアダプターと外付けHDDはUSBケーブルで一本化できます。接続後の設定は前述と同じく、パソコンから設定しましょう。現代は「NAS化専用LANアダプター」まで存在しています。こちらは製品ごとに設定ソフトが付属していることもあり、よりスムーズに導入が可能です。
使わなくなったパソコンをNASがわりに使用することが可能です。もともとパソコンには、外付けHDDと同様のHDDが組み込まれています。その容量は500GB以上。こだわりをもって購入した製品や、過去に増築したのであれば数TBもの容量があるでしょう。
また、最近のパソコンによっては、内蔵SSDが使用されている場合もあります。SSDはHDDと同じ容量域を保有するための機器ですが、SSDのほうが壊れにくく、動作が高速と評判です。
そんな大容量のHDDやSSDを、パソコンごと捨ててしまうのはもったいないですよね。パソコンごとNAS化してしまえば、その容量をデータの保存領域として有効活用できます。
方法は前述と同じ手順です。NAS化するパソコンとLANルーターを接続し、製品ごとの方法でネットワークを設定しましょう。ただし、データの転送速度はNAS化するパソコンの影響を受けたり、あまりに古いOSだとウイルス攻撃を受けやすかったりします。費用がかからないのが最大のメリットですが、扱いには注意が必要です。
NASは、自宅や会社のデータを一括管理する大切なデータ領域です。もしもNASのデータが消えてしまうと、非常に不便かつ大変な混乱に繋がりかねません。プライベートの大事な写真や会社の書類などが消えるとなると、考えるだけでも恐ろしい光景が目に浮かびます。
データをもとに戻す方法はありますが、パソコンの標準機能だけでは難しいとされています。また標準機能で復元する場合は、あらかじめバックアップしたデータを利用しなければなりません。そのため、データが消えたときから復元するまでの間のデータは、すべてリセット(消去)されてしまいます。
もしも安全でスムーズに復元したいのであれば、データ復元ソフトがおすすめです。「Recoverit」なら、NASや外付けHDD、パソコンといったあらゆるデバイスからデータを復元できます。
Recoveritの使い方は非常にシンプル。パソコンでRecoveritを起動し、操作案内を見ながらマウスを操作するだけで誰でも扱えます。非常に手軽でスムーズに復元できるソフトです。もしものときの保険からトラブル発生時の対処まで、非常に心強い味方です。今回紹介した「外付けHDDのNAS化」のように、複雑な設定にチャレンジする方は、ぜひ「Recoverit」をご活用ください。
パソコンからRecoveritを起動します。起動できた後、左側のサイドバーから「NASとLinuxのデータ復元」を選択します。そして「NASの復元」ボタンを押します。
リモート接続を確立するために必要な情報を入力します。 完了したら、「接続」ボタンをクリックします。 接続が成功するまでしばらくお待ちください。 完了すると、RecoveritはNASデバイスで失われたデータをスキャンします。
スキャンが完了すると、Recoveritを使用してファイルをプレビューし、復元したいファイルを確認できます。 次に、「復元する」ボタンをクリックして、ファイルを保存します。
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内野 博
編集長