【解決】Excelの読み取り専用を設定・解除する方法|編集できない時の対処法も解説

Excelが読み取り専用で編集できない?この記事では、読み取り専用の設定・解除の簡単な方法を図解。
パスワード保護や「他のユーザーが編集中」ロックの解除法まで、4つのシナリオ別にあなたの「困った」を今すぐ解決します。

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内野 博
内野 博 更新 Jul 24, 25

「Excelファイルを編集しようとしたら、急に読み取り専用になっていて保存できない…」「大切なファイルを誤って編集されないように、読み取り専用に設定したい」。そんな経験はありませんか?

本記事では、Excelの読み取り専用を設定する方法から、様々な状況に応じた解除方法まで、誰でも簡単に実践できるよう図解付きで徹底的に解説します。ぜひ参考にして、Excelの悩みを解決してください。

目次


Part 1:Excelで「読み取り専用」を設定する3つの方法

まず、ファイルを保護するために読み取り専用に設定する方法を3つ紹介します。目的によって最適な方法が異なりますので、下の表を参考にしてください。

3つの設定方法の使い分け

方法 特徴 おすすめの場面
① 読み取り専用を推奨 編集も可能だが、開く際に警告を出す。強制力は弱い。 チーム内で「基本は閲覧用」と周知したい時。
② 書き込みパスワード パスワードを知らないと絶対に編集できない。最も強力。 個人情報や機密情報を含み、絶対に編集されたくない時。
③ ファイルのプロパティ ファイル自体に読み取り専用属性を付ける。解除は簡単。 自分のPC内で、一時的に誤操作を防ぎたい時。

方法1:読み取り専用を推奨する

ファイルを開く人に「読み取り専用で開きますか?」というメッセージを表示させ、誤編集を防ぐ方法です。

  1. 対象のExcelファイルを開き、「ファイル」タブをクリックします。
  2. 「名前を付けて保存」 → 「参照」の順に選択します。
  3. 「名前を付けて保存」ダイアログボックスで、下部にある「ツール」をクリックし、「全般オプション」を選択します。
  4. 「全般オプション」ウィンドウで、「読み取り専用を推奨する」にチェックを入れ、「OK」をクリックします。
  5. 「保存」をクリックしてファイルを上書き保存します。

Excelの全般オプションで読み取り専用を推奨するにチェックを入れる

方法2:書き込みパスワードで保護する

パスワードを知っている人以外は、ファイルを編集できないように強力にロックする方法です。

  1. 上記「方法1」のステップ1〜3と同じ手順で「全般オプション」を開きます。
  2. 「書き込みパスワード」のボックスに任意のパスワードを入力し、「OK」をクリックします。
  3. 確認のため、同じパスワードを再度入力し、「OK」をクリックします。
  4. 「保存」をクリックしてファイルを上書き保存します。

Excelの全般オプションで書き込みパスワードを設定する

これで、ファイルを開く際にパスワードがなければ読み取り専用でしか開けなくなります。

方法3:ファイルのプロパティで設定する

Excelを起動せずに、ファイル自体を読み取り専用にする最も簡単な方法です。

  1. 設定したいExcelファイルを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
  2. 「全般」タブの下部にある「属性」セクションで、「読み取り専用」にチェックを入れます。
  3. 「OK」または「適用」をクリックします。

ファイルのプロパティで読み取り専用属性にチェックを入れる

Part 2:【状況別】Excelの読み取り専用を解除する4つのシナリオ

「読み取り専用を解除したい」と言っても、その原因は様々です。ここでは、あなたの状況に合わせた4つの解決策を紹介します。ご自身の状況に最も近いものを選んで試してみてください。

シナリオ1:「読み取り専用を推奨」と表示される場合

ファイルを開くたびに「読み取り専用で開くことをお勧めします」というメッセージが表示される場合は、この設定を解除します。

  1. 対象のExcelファイルを開き、「ファイル」→「名前を付けて保存」→「参照」と進みます。
  2. 「ツール」→「全般オプション」を選択します。
  3. 「読み取り専用を推奨する」のチェックを外し、「OK」をクリックします。
  4. ファイルを上書き保存します。

Excelの全般オプションで読み取り専用を推奨するのチェックを外す

シナリオ2:ファイルのプロパティでロックされている場合

ファイル自体が読み取り専用属性になっているケースです。解除は非常に簡単です。

  1. 解除したいExcelファイルを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
  2. 「全般」タブの「属性」セクションで、「読み取り専用」のチェックを外し、「OK」をクリックします。

ファイルのプロパティで読み取り専用属性のチェックを外す

もしフォルダ内の全てのファイルを一括で解除したい場合は、フォルダを右クリックして同様の操作を行い、確認画面で「変更をこのフォルダー、サブフォルダーおよびファイルに適用する」を選択してください。

シナリオ3:「他のユーザーが編集中」でロックされている場合

誰も開いていないはずなのに「他のユーザーが編集中です」と表示され、読み取り専用になることがあります。これは非常に多いトラブルです。

主な原因と対策

この問題の多くは、Windowsエクスプローラーの「プレビューウィンドウ」が原因です。ファイルを選択しただけで、プレビュー機能がファイルをロックしてしまうことがあります。

  • 対策: エクスプローラーの「表示」タブを開き、「プレビューウィンドウ」をクリックしてオフにします。これだけで解決することがほとんどです。

それでも解決しない場合は、一度PCを再起動するか、共有サーバー上のファイルであれば管理者にロック解除を依頼してください。

シナリオ4:原因不明で読み取り専用になる場合のチェックリスト

上記の方法でも解決しない場合、他の原因が考えられます。以下の点を確認してみてください。

原因不明の際のチェックリスト

  • ウイルス対策ソフト: 一部のセキュリティソフトは、安全でないと判断したファイルを自動的に読み取り専用で開くことがあります。ソフトの設定を確認してみてください。
  • ファイルパスの長さ: ファイル名を含めたパスが長すぎると(約218文字以上)、Excelが正常にファイルを扱えず、読み取り専用になることがあります。ファイルをデスクトップなど浅い階層に移動して試してみてください。
  • ファイルの破損: Excelファイル自体が破損していると、読み取り専用でしか開けなくなることがあります。この場合は、ファイルの修復やデータの復元が必要になります。(対処法はPart4で解説)

Part 3:【豆知識】「読み取り専用」と「最終版にする」の違い

Excelには「読み取り専用」と似た機能として「最終版にする」があります。この二つの違いを理解しておくと便利です。

  • 読み取り専用: ファイルの編集権限を制限する機能。パスワードを使えば強力に編集を禁止できる。
  • 最終版にする: 「このファイルは完成品です」という印を付ける機能。編集を抑制するメッセージは表示されるが、誰でも簡単に「編集する」ボタンを押して再編集が可能。あくまで注意喚起が目的。

強制力が必要な場合は「読み取り専用(書き込みパスワード)」、単に完成したことを示したい場合は「最終版にする」と使い分けるのが良いでしょう。

Part 4:破損で開かないExcelファイルを修復する方法

シナリオ4で触れたように、ファイル自体の破損が原因で読み取り専用になったり、ファイルが開けなくなったりすることがあります。そんな時の強い味方がWondershare Repairitです。Repairitは動画・写真だけでなく、Excelファイルを含む多彩なファイル形式の修復に対応。特に、Excelファイルの破損トラブルを3ステップの簡単操作で修復できます。

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★Repairitで破損したExcelファイルを修復する手順

ステップ1 破損したExcelファイルを追加する

「Wondershare Repairit」を起動後、「その他の種類の修復」タブから「ファイル修復」を選択し、「+追加」ボタンをクリックして修復したい破損Excelファイルを選択します。

破損したExcelファイルをWondershare Repairitに追加する画面

ステップ2 Excelファイルを修復する

ファイルを追加したら、画面右下の「修復」ボタンをクリックし、修復処理を開始します。

Wondershare RepairitでExcelファイルを修復中の画面

ステップ3 修復したExcelファイルをプレビュー・保存する

修復が完了したファイルはダブルクリックでプレビューできます。問題なければ「保存」ボタンを押してPCにファイルを保存してください。
※プレビューできない場合もあります。その際は直接保存してファイルを開いて確認してください。

修復されたExcelファイルのプレビュー画面

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関連記事:ワード(Word)の読み取り専用を設定・解除する方法

関連記事:Excelの一時ファイルを回復する3つの方法

Part 5:Excelの読み取り専用に関するよくある質問

  • 原因不明でExcelが突然読み取り専用になるのはなぜですか?
    主な原因として、①ファイルのプロパティが読み取り専用になっている、②ウイルス対策ソフトが安全のためにファイルを保護している、③Windowsのプレビューウィンドウがファイルをロックしている、④共有サーバー上のファイルが他のユーザーによって開かれている、などが考えられます。まずはこれらの点を確認してみてください。
  • 書き込みパスワードを忘れた場合、読み取り専用は解除できますか?
    Excelの標準機能では、書き込みパスワードを忘れた場合に解除する簡単な方法はありません。パスワードは非常に強力な保護機能のため、管理には十分注意が必要です。どうしても解除が必要な場合は、専門のパスワード解析ツールを利用する方法もありますが、自己責任での使用となります。
  • 誰も編集していないのに「他のユーザーが編集中」と表示されるのはなぜですか?
    これは、以前ファイルを開いた際の情報がサーバーやPCに「ロックファイル」として残ってしまっていることが原因です。最も一般的な解決策は、エクスプローラーの「プレビューウィンドウ」を非表示にすることです。それでも解決しない場合は、一度PCを再起動するか、サーバー管理者にロックの解除を依頼してみてください。
  • MacでExcelの読み取り専用を解除する方法は?
    Macでも基本的な解除方法は同じです。対象のファイルをFinderで選択し、「command + I」キーで「情報を見る」ウィンドウを開きます。その中の「一般情報」セクションにある「ロック」のチェックを外すことで、ファイルの読み取り専用属性を解除できます。
  • 「読み取り専用を推奨」とパスワード保護の違いは何ですか?
    「読み取り専用を推奨」は、ファイルを開く際に編集するか読み取り専用にするかを選択できる、あくまで”お願い”ベースの機能です。一方、「書き込みパスワード」は、正しいパスワードを入力しない限り、ファイルの編集を強制的にブロックする強力な保護機能です。用途に応じて使い分けることが重要です。
  • 読み取り専用を解除すると、ファイルの中身やデータが消えることはありますか?
    いいえ、読み取り専用の設定を解除する操作自体で、ファイルの中身のデータが消えたり変更されたりすることはありません。この設定はファイルの「編集権限」に関するものであり、データそのものには影響を与えませんのでご安心ください。
内野 博
内野 博 Jul 24, 25
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