イラストやロゴマークなどのデータを扱う際に、拡張子がaiのファイルを見かける場合があります。AIファイルはアドビシステムズ社が開発・販売するソフトで使用される形式のひとつで、画像データが格納されています。AIファイルはアドビシステムズ社が開発した専用のソフトを利用しなければ、閲覧をしたり編集作業をすることができません。
AIとは「Adobe Illustrator」の略で、イラストレーターという画像作成・編集ソフトで使用されるデータ形式です。イラストレーターはイラストやロゴマークなどの画像を作成するためのツールで、名刺・会社案内・印刷物などに使用する図柄を描く目的で幅広く使用されています。AIファイルはAdobe Illustratorで作成・編集をすることができますが、他のソフトでも閲覧をすることができます。PDF文書の閲覧に使用するAcrobat Readerでも、イラストレーターで作成されたデータを開いて閲覧をすることが可能です。ただし、Acrobat Readerで編集はできません。
Illustratorは印刷業界で多く利用されているソフトのひとつで、印刷物に使用する図やイラストを作成する目的で使用されます。印刷を依頼する場合に、使用する図などのデータを送受信する際に使用するケースが多いです。Illustratorで作成した図やイラストは、Photoshop用の形式(psd)で保存をして使用する方法もあります。
基本的にAIファイルはアドビ社の製品で編集・保存をしたり閲覧をするための形式ですが、最近は他のフリーソフトでも取り扱うことができるようになっています。Inkscapeというイラストを描くことのできるフリーソフトでも、Illustratorで作成されたデータを開いて編集作業をすることが可能です。
Illustratorで作成したデータを誤って消去したりUSBメモリで受け渡しをしたイラストを間違って削除してしまった場合には、ドライブに残されている消去前のデータを取り出すことができる場合があります。コンピュータのファイルを消去した場合でも、ファイル名の先頭の1文字だけが消されるだけでデータの内容は残されているからです。消去したAIファイルのデータを取り出すためには、復元ソフトと呼ばれる特殊なソフトウェアを使用する必要があります。デバイスに残されているデータに別のファイルが上書き保存されてしまうと、復元ができなくなってしまいます。もしも誤ってファイルを削除した場合にはそのドライブにデータを書き込まないように注意して、できるだけ早く復元作業を始める必要があります。
Wondershare 「Recoverit」はパソコンで誤って消去したデータを取り出すためのソフトで、AIファイルにも対応しています。消去したファイルを復元する際はコンピュータについての専門的な知識が必要なので、復元ツールは操作方法が難しいケースが多いです。Recoveritは専門的な知識がない方でも作業ができるように設計されていて、誰でもすぐに使用できます。
「Recoverit」で復元作業をする際の注意点ですが、システムドライブ(Windowsの場合はCドライブ)でファイルを削除した後にソフトをインストールするとデータが上書きされてしまうので、最初からインストールをしている必要があります。USBメモリなどの外部ドライブやデータ用のディスクであれば、誤って削除した後にRecoveritをインストールしても構いません。
スキャン終了後にファイルが見つかれば画面にリストアップされるので、復元したいファイルをチェックし復元ボタンをクリックしてください。復元したファイルを保存する場所を指定するウィンドウが表示されますので、適宜保存場所を指定します。
Illustratorで作成したAIファイルを誤って消去してしまった場合でも、Wondershare 「Recoverit」があれば簡単に復元をすることができます。消去間にデータが書き込まれていた領域に別のファイルが上書き保存されると復元ができなくなってしまうので、なるべく早く作業を始めるようにしましょう。
ファイル復元ソフト「Recoverit」の使い方について、以下操作動画をご覧ください。
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内野 博
編集長