Feb 01, 2024 • カテゴリ: ビデオ・写真復元/修復
急激に進化し続けるAIテクノロジー。気がつけば、私たちの身の回りには多くのものがその恩恵を受けています。とくに昔から、かつ顕著に見られるのが「画像技術」でしょう。デジカメやスマホなど、いまや画像の美しさは撮影時はもちろん「撮影後」も向上できます。今回は、AIで画像を高画質化するソフトやサイトを10選紹介。Wondershare Repairitのように、パソコン初心者でも扱いやすいものも紹介します。
AIで画像を高画質化するソフトを5選紹介します。ソフト版は、一度パソコンにインストールすればオフラインでも使用できることがメリットです。
ただし、インストールしたパソコンからでないと使用できないため、自宅で画像編集を楽しみたい方向けと言えます。家族や友人との思い出の写真をキレイに映し出したい方におすすめです。
「パソコンの扱いが苦手」「手軽で簡単に加工したい」といった方は、Wondershare Repairitがおすすめ。簡単な操作性に汎用性の高い機能性と、非常に扱いやすいソフトです。もともとはデータの修復を目的としてリリースされているソフトなので、破損ファイルの修復にも役立ちます。Repairit最新バージョンでは、「AI写真補正」機能が追加され、AI技術により、写真を簡単に修正します。色彩を最適化し、ぼやけた輪郭をシャープにし、隠れているディテールを明らかにします。写真のクオリティを簡単に向上させることができます。ぜひ無料でダウンロードして体験しましょう。
まず、Wondershare Repairitを起動して、「そのほかの種類の修復」から「AI写真補正」を選択します。青い色の「+追加」ボタンをクリックすると、画像をアップロードすることができます。
写真をアップロードすると、出力解像度を選択し、右下にある青色の「補正を開始」ボタンをクリックして、補正完了を待ちます。
修復が完了すると、「処理が完了しました」というメッセージが表示されます。補正された写真を確認することは可能です。問題なければ、「すべて保存」をクリックして保存してください。
「とにかく高画質にしたい」「いまよりもっとキレイにしたい」と感じている方には、Topaz Gigapixel AIがおすすめ。AIが足りない画素を類推し、補完することでキレイな画像に仕上げてくれる仕組みです。日本でも名の知れた海外大手企業もTopaz Gigapixel AIを利用しているほどで、その高品質な仕上がりには定評があります。
AIが画素を補完するため、サイズの拡大時に起こりがちなノイズやぼやけを防いでくれる
フォト版のほか、ビデオ版も存在する
プロクリエイターの仕事用ソフトとしてなら購入したい価格設定
参考元:Real-ESRGAN
ESRGANは、ソフトウェア開発のプラットフォームである「GitHub」からダウンロードできる画像加工ソフトです。大きな特徴は、アニメ画像の画素数まで高画質化できること。ローカル環境でも使用できるため、自宅や職場で一台あると重宝します。
ディープラーニング論文に基づいた技法で処理されており、高い完成度に定評がある
参考元:AI Clear
AI Clearは「画像」「映像」「音声」「テキスト」の4種類をサポートしており、どれもAI技術によって素材の質や利便性を向上させてくれるソフトです。各メディアにも多彩な機能が含まれており、画像であれば高画質化や顔検出、カラー検出、テキスト検出などがあります。どれも便利に使える機能ばかりなので、AIでいろいろ試してみたい方におすすめです。
画像だけでなく、映像や音声、テキストに関するAI機能が備わっている
サイトの表記(英語)と案内が分かりづらく、ダウンロードページにたどり着くことに苦労する
参考元:NeuralStyler
NeuralStylerは画像の高画質化だけでなく、GIFアニメや動画にも対応したソフトです。多数ある高画質化ソフトと唯一異なる点は、AIが芸術家風エフェクトに加工してくれること。世界の有名な芸術家の雰囲気にもした画風に加工し、高解像で出力してくれます。ほかのソフトと一風違った作品に仕上げたい方におすすめです。
AIで画像を高画質化するおすすめサイトを5選紹介します。前述ではソフトを紹介しましたが、サイトで高画質化することにもメリットがあります。サイト版はオンラインのため、URLを知っていれば誰でも手軽に編集が可能です。自宅のパソコンや会社のパソコン、出張先のレンタルパソコンまで、インターネットさえ繋がっていればいつでも高画質化できます。
参考元:Let's Enhance
Let's Enhanceの特徴は、画像の解像度を縦横最大4倍まで拡大してくれることです。本来、画像データは拡大するほど画素が引き伸ばされ、粗さが目立ってしまいます。しかし、Let's EnhanceはAI技術を導入することで、引き伸ばされて不足した画素を自動補完。画像を拡大しても画質を劣化させず、キレイな画質で出力してくれます。
参考元:waifu2x
今回紹介しているサイトの中で比較すると、waifu2xは非常にシンプルと言えるでしょう。目的と関係のない広告や、ほか製品への誘導URLなどがなく、誰でも簡単に扱えるサイトです。もともとはGitHubにて公開されていたもので、その技術を応用した同名のツールが多種多様に存在します。日本語版に対応しており、ノイズ除去の強弱や拡大、編集スタイルなどが選べます。
(waifu2x:https://waifu2x.udp.jp/index.ja.html )
参考元:Deep Art Effect
前述で紹介した高画質化ソフト「NeuralStyler」と同じく、Deep Art Effectも芸術家によるアート風に加工してくれるサイトです。モザイク絵や油絵、版画など、多種多様なタッチで出力できます。写真やイラストを異なるタッチの画像に変換するため、元画像のサイズや解像度に応じて時間と処理負荷が必要です。
オンラインでいろいろな機能を使いたい方は、AI Image Enlargerがおすすめです。ノイズ除去や拡大、顔のレタッチなど、10種類以上のAI加工機能が備わっています。また高画質化ツールだけでなく、背景除去やフィルターの適用、フレーム追加などの編集機能があることも嬉しいポイントです。
Vance AI Image Enhancerはオンライン版とソフト版があり、豊富で高い機能性に定評のあるツールです。AI技術による鮮明化やノイズ除去、顔写真レタッチなどの多彩な機能はもちろん、白黒写真のカラー化までできます。出力画像は元画像と並べて表示されるため、仕上がりを確認してからダウンロードが可能です。
今回は、AIで画像を高画質化するソフトとサイトを10選紹介しました。まだまだAIテクノロジーの進化は発展途上にあるため、今後も便利な機能の追加が予想されます。Wondershare Repairitでは、先駆けて「超解像機能」を追加する予定です。ぜひお試しください。
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内野 博
編集長