データを復元したいxd ピクチャーカードをパソコンへ接続します。xd ピクチャーカードを選んでクリックしたら、スキャンが開始されます。
今日使っているデジタル技術の最高峰には魅力的なルーツが多いです。最近のSSDに興味がある場合は、2000年代初頭の市場に登場したフラッシュメモリを使った小型のストレージデバイスについて知っておくと良いでしょう。そのひとつがxDピクチャーカードで、カメラやビデオカメラ用のストレージソリューションとして活躍しました。本記事では、xDピクチャーカードとは何か、どのような機能なのか、さらにxDピクチャーカードの復元方法について説明します。
xDピクチャーカードの「xD」は「エクストリーム・デジタル」の略称です。このカードはフラッシュベースのNAND型のメモリシステムを使用してデータを保存することができるため、現在のSDカードやSSDのような機能を持っていました。当初はカメラの高画素画像を保存するように設計されていましたが、やがてカードリーダーによって他のファイルも保存できるようになりました。
xDピクチャーカードはデジタルカメラ用のコンパクトなストレージソリューションを模索していたオリンパスと富士フイルムの合弁事業から生まれたカードです。1997年当時、MMCカードがコンパクトなストレージデバイスであったのに対して富士フイルムは十分なストレージ容量を持ったさらに小型のストレージデバイスを追求しました。最初に登場したxDピクチャーカードは2002年に店頭で発売され、市場で最小のデジタルストレージデバイスとなりました。
ファイル転送速度は5MB/秒で、当時としては驚異的でした。とはいえ、他のメーカーもすぐに同じようなカードを生産しました。結果的にサイズが小型でストレージ容量が大きいminiSDカードの登場によって、xDピクチャーカードは表舞台から姿を消しました。そしてXDピクチャーカードは2009年に製造中止となりました。
xDピクチャーカードとして親しまれていた一方、互換性のあるカードリーダーを使って実際に次のような用途に役立ちました。
xDピクチャーカードは20年以上前に登場したカードであるにも関わらず、次のような長所、短所があります。
2000年代ではデジタルカメラの形状やサイズが多様化したため、サイズや容量の異なるさまざまなストレージデバイスが求められるようになりました。
2002年に発売された初期のxDピクチャーカードです。Type Sのストレージ容量は16MBから512MBまでで、SLC(シングルレベルセル)のフラッシュメモリを採用し、サイズは20mm x 25mm x 1.78mmという小型化を実現しました。
Type Sに比べはるかにデータの読み書き速度が向上したカードで、読み込み速度は最大5MB/秒、書き込み速度は最大4MB/秒となりました。最大ストレージ容量も2GBと増えました。
ストレージ容量をさらに増やすため、オリンパスは2005年にType MのxDピクチャーカードを発売しました。Type Mは、MLC(マルチレベルセル)のフラッシュメモリを採用しており、理論的には8GBまでストレージ容量を増やすことができました。しかしながら、2GB以上のストレージを持つカードが製造されることはありませんでした。さらにこのカードのストレージ・アーキテクチャではデータの読み書き速度が遅くなったため、そこでType Sの3倍の速度を持つType M+ のxDピクチャーカードが優位となりました。富士フイルムは結果として製造コストの高さを理由に2008年にType M+の生産を中止しました。
xDピクチャーカードもSDカードも基本原理は同じですが、両者にはかなりの違いがあります。SDカードは8ピンのデータインターフェイスを持っているため大容量のデータを迅速かつスムーズに転送することができます。SDカードでは、最大2TBのストレージ容量と985MB/秒の読み書き速度を実現します。
SDカードは、保存データを5年間保持することができます。破損したパスやマルウェアによってデータを失う場合もありますが、Wondershare Recoveritを使ってデータを取得することができるので安心です。
xDピクチャーカードとSDカードの違いは下の表で見ることができます。
xDピクチャーカード |
SDカード |
サイズが単一 |
サイズが異なる |
2010年以降のカメラではほとんど使用できない |
2005年以降のデジタル機器に使用可能 |
データ転送速度が遅い(最大6MB/秒) |
データ転送速度が高速(最大985 MB/s) |
最大ストレージ容量:2GB |
最大ストレージ容量;2 TB |
耐久性が高く外部からのダメージを受けにくい |
物理的損傷や水などの破壊的要素に弱い |
多くのカードリーダーでは今でもxDピクチャーカードと互換性があり読み込むことができかもしれません。性能が高いもので次のようなものが挙げられます。
さらに、xDカードスロットを備えたカメラやビデオカメラをコンピュータに接続することもできます。
これらのカードリーダーを使用すると、xDピクチャーカードからデータを読み書きできるだけでなく、サードパーティ製のソフトウェアを使用してxDピクチャーカードを修復することもできます。詳しくは、「xDピクチャーカードのエラーの修正方法」についての記事をご覧ください。
xDピクチャーカードはホコリや湿気などの外的要因に強い反面、以下のような原因でデータが消失しやすいカードです。
しかし、いずれのケースにおいても気落ちする必要はありません。Wondershare 「Recoverit」のような専用のデータ復元ソフトウェアを使えば、xDピクチャーカードを復元することができます。災害によって削除、消失したファイル、動画、写真、オーディオなどを復元することができる堅牢なソフトウェアなのです!
データを復元したいxd ピクチャーカードをパソコンへ接続します。xd ピクチャーカードを選んでクリックしたら、スキャンが開始されます。
スキャンが終わった後、見つけたファイルは形式ごとにリストされます。「復元する」ボタンをクリックすることでデータは復元します(一部のデータはプレビューできます)。
復元が完了して保存するときは同じデバイスに保存しないようにして下さい。データが上書きされてしまいます。
先述したように、xd ピクチャーカード等の記録媒体はデータが消えやすい傾向があります。デジカメなどの撮影データは早急にパソコンへ移すなどして、バックアップを取得しましょう。また、新品が手に入れにくいxd ピクチャーカードについても、早期にSDカードなどへ移行した方が安全でしょう。それでもファイルが削除されたときは、Wondershare 「Recoverit」に頼りましょう。
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内野 博
編集長