FAT32とexFATの違い
最適なフォーマットの選び方

外付けデバイスをフォーマットする時に、「ファイルシステム」という項目を見たことはありませんか?「FAT32」「exFAT」などから選べるのですが、一体何が違うのでしょう?今回は、ファイルシステムの中でもFAT32とexFATの2つに注目し、それぞれの特徴などを比べてみたいと思います。

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内野 博

Oct 12, 2024 • カテゴリ: USB復元

USBメモリ、SDカード、外付けHDDなどフォーマットする時に出てくる「ファイルシステム」。「FAT32」「exFAT」「NTFS」などから選べますが、何が違うかご存知ですか?そもそもファイルシステムとは?今回は、ファイルシステムの中でもWindows系のFAT32とexFATに注目し、それぞれの特徴などをご紹介します。

exfat fat32

Part 1: FAT32とexFATの特徴

1.1開発背景と目的

まず、「ファイルシステム」とは?ストレージデバイスに保存されたデータの操作と管理をするための仕組みです。ファイルの読み込みや書き込み、削除といった操作や、ファイルが保存されている場所の割り出しなどの管理を行います。また、そもそもデータを「ファイル」という単位にし、人間が管理しやすくしているシステムがファイルシステムです。

ファイルシステムはたくさんの種類があり、製品によって採用しているファイルシステムが異なります。今回はWindows系の「FAT」と呼ばれるファイルシステムを見てみましょう。

FAT(File Allocation Table)とは、Microsoft社が1977年に開発し、最初にMS-DOSでサポートされたファイルシステムです。当時広く普及していた記録媒体であるフロッピーディスクに適したものでした。この最初のFATを、現在は「FAT12」と呼んでいます。その後はFAT12をベースに大容量のストレージに対応するために改良されていき、「FAT16」「FAT32」「exFAT」と開発されていきました。

1.2主な特徴

FAT32

FAT32は、32bit化されたFATです。1996年の「Windows 95 OSR2」から登場しました。前身となるFAT16では最大容量が2GBだったのが32GBと大きくなり、ディスクを効率的に使用できるのが特徴です。macOSでも認識できる汎用性の高さから、2024年現在でもUSBメモリなどの外付けストレージで使われています。ただし、扱えるファイルサイズが4BGまでという制限は、FAT16から変わっていません。

exFAT

exFATは、これまでのFATが4GBを超えるファイルを扱うことができない問題に対処するために開発されたFATです。2006年の「Windows Embedded CE」から登場しました。最大容量が256TBとほぼ無制限となり、対象ストレージの最大容量と同じサイズのファイルが扱えるのが特徴です。ただし、従来のFAT16やFAT32との互換性がないため、FAT32はサポートしていてもexFATはサポートしないといった機器の場合、利用できません。

Part 2: FAT32とexFATの直接比較

FAT32とexFAT、どのような違いがあるのでしょう?それぞれの特徴を表にして比べてみました。

 

FAT32

exFAT

最大容量

32GB

256TB

最大ファイルサイズ

4GB

対象ストレージの最大容量と同じ

bit値

32bit

64bit

デフォルトクラスタサイズ

4KB

32KB

導入年

1996年

2006年

対応Windows OS

Windows 98以降

Windows Vista以降(XPでも使用できるが、デフォルトでは使用できない)

Part 3: どちらのフォーマットを選ぶべき

FAT32とexFAT、それぞれの特徴を見てきました。でも、外付けデバイスをフォーマットする時、どうやって選べばいいのでしょう?今回はストレージデバイスを使う用途に注目し、用途別でおすすめのフォーマットをご紹介します。

用途別の選び方
FAT32がおすすめ!

exFATがおすすめ!

Part 4: データ復元の観点から

ファイルシステムに関する問題が発生すると、ファイルが開けなくなる、データが失われる、パソコンが遅くなるなどのトラブルが起こります。

①ファイルが見つからない

ファイルの名前を変更した、誤操作でファイルを移動・削除した、などで起こることが多いトラブルです。

ごみ箱にファイルが残っている場合は、ごみ箱から簡単に復旧できます。また、バックアップを取っている場合は、バックアップから復元してください。ファイルの名前を覚えている場合は、検索機能を使って探してみるのも有効です。

②ファイルが開けない

ファイルが破損している可能性があります。バックアップを取っていたら、バックアップから復元しましょう。

また、対象のファイル形式に対応していないプログラムで開こうとしている可能性もあります。ファイルの上で右クリックをし、適切なプログラムで開いているか確認してみてください。

③ディスクエラーが発生する

ストレージデバイスに物理的な問題があるか、ファイルシステムが破損している可能性があります。

Windowsの「チェックディスク」でディスクのエラーチェックと修復をしてみましょう。

④データが破損する

突然の電源オフやシステムクラッシュにより起こります。バックアップを取っていたら、バックアップから復元しましょう。

もし、上記のようなトラブルがどうにもならない場合は、「Recoverit」などのデータ復元ソフトを試してみましょう。

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以下はRecoveritでUSBから消えたデータを復元する方法です。

ステップ1消えた写真や動画の元の保存場所を選択します。

Recoveritを起動します。起動できた後、下記の製品画面で、消えた写真や動画ファイルの元の保存場所を選択してクリックします。

保存場所選択

ステップ2 消えたデータをスキャンします。

そうするとRecoveritは自動的にデータのスキャンをスタートします。復元したいファイルが見つかると、スキャンを中止してファイルを復元することは可能です。

デバイスをスキャン

ステップ3スキャンしたファイルをプレビューして復元します。

復元したいファイルをプレビューで確認します。問題がない場合、「復元する」ボタンをクリックしてください。復元したファイルを保存する場所を指定するウィンドウが表示されますので、適宜保存場所を指定します。

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