PDFにパスワードを設定・解除する方法安全に管理するポイントも解説

PDFにパスワードをかける方法と、正当な権限があるPDFの解除方法を紹介。 パスワードを忘れた時の注意点や、PDFが破損して開けない場合の対処法もまとめます。

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内野 博
内野 博 更新 Jun 16, 26

この記事では、PDFでのパスワード設定方法と解除方法について分かりやすく解説していきます。PDFは、請求書、契約書、社内資料、個人情報を含む書類など、重要なファイルとして使われることが多い形式です。必要に応じてパスワードを設定しておくことで、第三者による閲覧や編集のリスクを抑えやすくなります。

また、パスワード操作や保存の途中でPDFファイルが破損してしまった場合に使える対処法についても紹介します。大切な書類を扱う前に、元ファイルのコピーを残してから作業しましょう。

先に確認:PDFのパスワード設定・解除は、ファイルの権限と用途を確認してから行いましょう。契約書、請求書、個人情報、社外秘資料などを含むPDFでは、オンライン解除ツールへのアップロードを避け、Adobe Acrobat、Word、Macのプレビューなど信頼できる環境で処理する方が安全です。

目次
  1. Part1:PDFファイルにパスワードを設定する方法
  2. Part2:PDFファイルのパスワード解除方法
  3. Part3:パスワード保護されたPDFファイルのセキュリティと注意事項
  4. Part4:破損して開けないPDFファイルを修復する方法
  5. よくある質問

Part1:PDFファイルにパスワードを設定する方法

PDFファイルにパスワードをかける方法は、主に以下の3パターンがあります。

  • Adobe Acrobatを利用する
  • Wordを利用する
  • Macの「プレビュー」を利用する

PDFファイルのパスワード設定については、自身が普段利用しているPCの環境に適した手段を選ぶことが大切です。

PDF編集をよく行う方はAdobe Acrobat、Word文書をPDF化する流れで保護したい方はWord、Macで手軽に設定したい方はプレビューを使うと分かりやすいでしょう。

一方、出どころが不明なフリーソフトやオンラインツールは、ファイルの内容が外部に送信されるリスクがあります。機密性の高いPDFを扱う場合は、信頼できるアプリや公式ツールを使うことをおすすめします。

1.1 PDFファイルにパスワードを設定する理由

そもそもなぜ、PDFファイルにパスワードを設定する必要があるのでしょうか。

「PDF」は日頃からあらゆる用途で活用されています。たとえば仕事のプレゼン資料、企業のサービス紹介資料、特定のユーザーのみに渡したい資料、請求書、契約書など、さまざまな重要書類で使われます。

このように、PDFファイルには個人情報や機密情報が含まれることがあります。PDFファイルにパスワードをかけることで、重要な情報を含んだファイルを第三者が簡単に開けないようにし、セキュリティ性を高めることができます。

ただし、パスワードを設定しただけで完全に安全になるわけではありません。パスワードの管理方法、共有方法、ファイルの保管場所もあわせて見直すことが大切です。

1.2 Adobe Acrobatを使用したパスワード設定手順

ここからは、各手段を利用したPDFのパスワード設定手順について紹介します。まずはAdobe Acrobatを利用した方法です。

Adobe Acrobatでは、PDFにファイルを開くためのパスワードを設定したり、編集・印刷などの操作を制限したりできます。利用できる機能は、Acrobatのプランや環境によって異なる場合があります。

ステップ1 Adobe AcrobatでPDFファイルを選択する

Adobe Acrobatへアクセスし、「ファイルを選択」をクリックします。

Adobe Acrobatを利用

ステップ2 パスワードを入力して設定する

パスワードをかけたいPDFファイルを選択したら、任意のパスワードを設定します。確認のため、2つの入力欄に同じパスワードを入力してください。パスワードの入力が完了したら、画面右下にある「パスワードを設定」をクリックします。

ファイルを選択

「パスワードを設定」をクリック

ステップ3 保護されたPDFを確認して保存する

パスワード保護の処理が始まります。設定したパスワードを入力し、PDFが開けるか確認します。

パスワード保護の処理

「送信」を選択

画面右上にある「ダウンロード」をクリックすれば、パスワードを設定したPDFファイルを保存できます。

1.3 Wordを使用したパスワード設定手順

次に、Wordを使用したパスワードの設定手順です。Wordでは、文書をPDF形式で保存する際に、PDFをパスワードで暗号化できます。

Wordで既存のPDFを開く場合、Wordに適した形式へ変換されるため、レイアウトが変わることがあります。そのため、もともとWordで作成した文書をPDF化して保護したい場合に向いています。

ステップ1 Wordで文書を開く

まずはWordで、PDF化したい文書を開きます。既存のPDFをWordで開く場合は、表示やレイアウトが変わらないか確認してください。

WordでPDFファイルを開く

ステップ2 「名前を付けて保存」へ進む

画面左上の「ファイル」タブを選択します。続いて「名前を付けて保存」を選択しましょう。

「ファイル」タブを選択

名前を付けて保存する

ステップ3 PDF形式を選び、オプションを開く

ファイルの種類からPDFを選択し、「オプション」をクリックします。

ファイルの種類を設定

「オプション」をクリック

ステップ4 パスワードで暗号化して保存する

「ドキュメントをパスワードで暗号化する」にチェックを入れて、パスワードを設定します。最後に保存すれば、パスワード付きPDFとして出力できます。

ドキュメントをパスワードで暗号化する

1.4 Macの「プレビュー」を使用したパスワード設定手順

Macをお使いの場合は、標準アプリの「プレビュー」からPDFにパスワードを設定できます。PDFファイルをプレビューで開き、メニューバーの「ファイル」から「書き出す」または「保存」に進みます。

表示される設定項目で「暗号化」やパスワード関連の項目を選び、任意のパスワードを入力して保存します。Macのプレビューは追加ソフトを使わずに操作できるため、Mac環境でPDFを扱うことが多い方に向いています。

重要なファイルを扱う場合は、設定したパスワードを忘れないよう、パスワードマネージャーなど安全な方法で管理しておきましょう。

Part2:PDFファイルのパスワード解除方法

ここからはPDFファイルに設定したパスワードを解除し、パスワードなしのPDFとして保存する方法を紹介します。以下の方法は、パスワードを知っているPDFファイルに対して行うものです。

パスワードが分からないPDF、他人が管理しているPDF、権限のないPDFについては、作成者や管理者へ確認してください。

2.1 Microsoft Edgeでパスワードを解除する手順

ステップ1 Microsoft EdgeでPDFファイルを開く

Microsoft EdgeでPDFファイルを開きます。パスワード保護されたPDFを選択し、正しいパスワードを入力して開いてください。

Microsoft EdgeでPDFファイルを開く

「ファイルを開く」をクリック

ステップ2 印刷画面でPDF保存を選ぶ

PDFを開いたら、画面右上の印刷アイコンを選択します。送信先で「PDFとして保存」を選びます。

印刷マークを選択

PDFとして保存を選択

ステップ3 保護なしのPDFとして保存する

保存先とファイル名を指定して保存します。環境やPDFの権限設定によっては、パスワードなしのコピーとして保存できる場合があります。

ファイルを保存

2.2 Google Chromeでパスワードを解除する手順

ステップ1 Google ChromeでPDFファイルを開く

Google ChromeでPDFファイルを開きます。設定されたパスワードを入力し、PDFを表示します。

Google ChromeでPDFファイルを開き

「送信」をクリック

ステップ2 印刷画面からPDF保存を選択する

画面右上の印刷アイコンをクリックし、送信先の項目で「PDFに保存」を選択します。「保存」をクリックして保存先の選択に進みましょう。

印刷アイコンをクリック

ステップ3 ファイル名を指定して保存する

任意のファイル名を入力し、「保存」をクリックして保存します。これで、パスワード保護がかかっていないPDFとして保存できる場合があります。

「保存」をクリック

2.3 パスワードを忘れた場合の対処法

ここまで紹介した方法は、いずれも設定されたパスワードを入力できることが前提です。PDFファイルのパスワードを忘れてしまった場合は、まず次の順番で確認しましょう。

  • パスワードを設定した本人・作成者に確認する
  • 共有元、社内管理者、取引先などに確認する
  • 過去のメールやチャット履歴を確認する
  • パスワードマネージャーに保存されていないか確認する
  • 正当な権限があるファイルに限り、信頼できる復旧方法を検討する

PDFファイルにパスワードをかける目的は、セキュリティの向上です。そのため、パスワードを忘れてしまった場合は、まず作成者や管理者へ確認するのが基本です。

ツールを利用する場合は、危険なソフトウェアや出所不明なオンライン解除サイトを利用しないように注意してください。特に、契約書、請求書、個人情報を含むPDFは、第三者サービスへのアップロードを避けたほうが安全です。

Part3:パスワード保護されたPDFファイルのセキュリティと注意事項

PDFファイルをパスワード保護することは、セキュリティ向上の観点で重要な手段です。ただし、設定すれば終わりではなく、パスワードの強度、管理方法、共有方法まで含めて考える必要があります。

  • パスワード保護の重要性とセキュリティの向上策
  • パスワードの強度と適切な管理方法
  • パスワードの共有と安全な配布方法

これらのポイントをチェックし、個人情報や機密情報などが含まれた重要なファイルの安全性を高めましょう。

3.1 パスワード保護の重要性とセキュリティの向上策

冒頭でもお伝えしたように、PDFはさまざまな情報をまとめるために活用される便利な形式です。個人や企業のサービス情報、機密情報、契約書類、請求書類など、重要な情報が含まれることもあります。

パスワードによるファイルの保護は、手軽に始められるセキュリティ対策です。閲覧できる人を制限したり、ファイルの不用意な共有を防いだりするうえで役立ちます。

さらにセキュリティを高めたい場合は、多要素認証やアクセス制御を備えたファイル共有サービス、社内ファイルサーバー、権限管理ツールなども組み合わせるとよいでしょう。

3.2 パスワードの強度と適切な管理方法

PDFファイルに設定するパスワードは、簡単に推測されにくいものにしましょう。短い文字列、誕生日、電話番号、会社名、連続した数字などは避けるのが基本です。

  • パスワードの桁数を増やす
  • 英大文字・英小文字・数字・記号を組み合わせる
  • 連続した数字や単語を使わない
  • ユーザー本人や会社名に関係する言葉を避ける
  • 他サービスと同じパスワードを使い回さない

パスワードを忘れないようにするためにも、メモ帳やメール本文に平文で残すのではなく、パスワードマネージャーなど安全な管理方法を使うと安心です。

3.3 パスワードの共有と安全な配布方法

社内や取引先にPDFを共有する際は、PDFファイルとパスワードを同じメールで送らないよう注意しましょう。ファイルとパスワードを同じ経路で送ると、メールが漏れた時にPDFも開かれてしまう可能性があります。

  • PDFファイルとパスワードを別の経路で送る
  • パスワードマネージャーや安全な共有ツールを利用する
  • 退職者や担当変更があった場合はパスワードを見直す
  • 不要になった共有リンクやファイルを削除する

重要なファイルを取り扱う際は、メールだけに頼らず、権限管理できる共有サービスや社内ルールに沿って配布することをおすすめします。

Part4:破損して開けないPDFファイルを修復する方法

PDFのパスワード操作や保存の途中でエラーが起きると、PDFファイルが開けなくなることがあります。また、ウイルス感染、ストレージ不具合、転送中断、強制終了などによってPDFファイルが破損する場合もあります。

まずは、元ファイルのコピーやバックアップが残っていないか確認しましょう。別のPDFビューアで開く、共有元から再送してもらう、クラウドの履歴から戻すなど、低リスクな方法を先に試すのがおすすめです。

それでもPDFファイルが開けない場合は、ファイル修復ソフトウェアのRepairit(リペアリット)で修復を試せる場合があります。

RepairitではPDFファイルに限らず、ドキュメントファイル、zipファイル、動画、写真、音声など、開けなくなってしまったさまざまなファイルの修復を試せます。ただし、破損状態によっては修復できない場合もあります。

無料ダウンロード(Win版)
無料ダウンロード(Mac版)

以下はRepairitで破損したPDFファイルを修復する手順です。

ステップ1 破損したPDFファイルを追加する

パソコンでRepairitソフトを起動します。「その他の種類の修復」タブから「ファイル修復」をクリックして、画面真ん中にある「+追加」をクリックしたら、破損したファイルを読み込みます。

破損したファイルを追加する

ステップ2 PDFファイルを修復してプレビューする

右下にある「修復」をクリックすると、修復が開始されます。修復が完了すると、メッセージが表示されます。プレビューできる場合は、内容を確認してから保存しましょう。

ファイルを修復してプレビューする

ステップ3 修復されたPDFファイルを保存する

「保存」ボタンをクリックすると、修復できたファイルを保存できます。複数のファイルを選択する場合、「すべて保存」ボタンをクリックすれば一括保存されます。

修復されたファイルを保存する

ご注意:修復されたファイルを元の保存場所に保存しないでください。上書き保存を避けるため、別フォルダや別ドライブに保存しましょう。

注意:Repairitは破損したPDFファイルの修復を試すためのソフトです。パスワードを知らないPDFの保護を解除する目的ではなく、ファイル破損で開けない場合の対処法として利用してください。

終わりに

PDFにパスワードを設定しておくと、契約書、請求書、社内資料、個人情報を含む書類などをより安全に管理しやすくなります。Word、Adobe Acrobat、Macのプレビューなど、自分の環境に合った方法を選び、設定したパスワードは忘れないよう安全に保管しておきましょう。

一方で、PDFのパスワード解除は、本人が作成したファイルや正当な権限を持つファイルに限って行うことが大切です。パスワードが分からない場合は、まず作成者や管理者に確認し、重要書類を出所不明の解除ツールへアップロードしないよう注意してください。

また、パスワード操作や保存中のエラーでPDFが開けなくなった場合は、元ファイルのコピーやバックアップを確認し、上書きを避けたうえで対処しましょう。ファイル自体が破損している場合は、Repairitのような修復ソフトを補助的に検討できます。

PDFのパスワード設定・解除に関するよくある質問

  • PDFのパスワードを解除するには、元のパスワードが必要ですか?
    基本的には必要です。PDFのパスワード保護を解除するには、設定済みのパスワードを入力してPDFを開けることが前提です。EdgeやChromeで保存し直す方法も、最初に正しいパスワードでPDFを開けることが必要です。
  • PDFのパスワードを忘れた場合、最初に何を確認すべきですか?
    まずは作成者、共有元、社内の管理者、過去のメール、パスワード管理ツールを確認してください。業務書類や個人情報を含むPDFの場合、自己判断で不明な解除サイトへアップロードするより、管理者や作成者に確認する方が安全です。
  • 無料のAcrobat ReaderだけでPDFのパスワード保護を解除できますか?
    無料のAcrobat Readerでは閲覧や印刷はできますが、PDFのセキュリティ設定の変更や保護解除には対応していない場合があります。保護設定を変更したい場合は、Adobe Acrobatの対応機能を確認してください。
  • PDFを開くパスワードと、編集・印刷を制限するパスワードは同じですか?
    同じではありません。PDFには、ファイルを開くためのパスワードと、編集・印刷・コピーなどの操作を制限するための権限パスワードがあります。どの操作ができないのかによって、確認すべき設定が変わります。
  • Microsoft EdgeやGoogle ChromeでPDFのパスワードを解除して保存できますか?
    パスワードを知っていてPDFを開ける場合は、ブラウザの印刷機能から「PDFとして保存」または「PDFに保存」を選ぶことで、パスワードなしのコピーとして保存できる場合があります。ただし、元のPDFの権限設定や環境によって結果が異なることがあります。
  • オンラインのPDF解除ツールを使っても安全ですか?
    公開資料や機密性の低いPDFなら選択肢になりますが、契約書、請求書、個人情報、社内資料を含むPDFでは慎重に判断してください。第三者サービスにファイルをアップロードするため、重要なPDFではAdobe Acrobat、Word、Macプレビューなど信頼できる環境で処理する方が安心です。
  • MacのプレビューでPDFにパスワードを設定できますか?
    Macでは標準アプリのプレビューを使って、PDFを書き出す際にパスワードを設定できる場合があります。追加ソフトを使わずに処理できるため、Mac環境でPDFを扱う方に向いています。設定後は、パスワードを忘れないよう安全に管理してください。
  • パスワード操作後にPDFが開けなくなった場合はどうすればよいですか?
    まず元ファイルのコピーやバックアップが残っていないか確認し、上書き保存は避けてください。別のPDFビューアで開く、再ダウンロードする、共有元から再送してもらうなどを試しても開けない場合は、PDFファイル自体が破損している可能性があります。
内野 博
内野 博 Jun 16, 26
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