PCを触っていて、「GPT」や「MBR」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
これらはドライブに保存する際に使われる名称ですが、それぞれの違いや特徴が分かりにくいと感じることもあります。
ここでは、MBRとGPTという2つの主要なパーティションスタイルの違いを解説し、確認方法やフォーマット手順を説明します。 さらに、データ復元時の対応方法についても紹介します。
目次
Part1:MBRとGPTの違いとは?(Windows 11との関係)
GPTとMBRの違いを理解するためには、それぞれがどのような仕組みなのかを確認する必要があります。 どちらもハードディスクなどの記憶領域におけるパーティション管理に関わる名称です。
GPTとは
GPTとは「GUID Partition Table」の略称で、「GUID」は「Globally Unique Identifier」を指します。 GPTは、データやプログラムを特定・管理するために定められた識別子の仕組みで、 Windowsのインターフェース識別子やクラス識別子などにも利用されています。
この仕組みを用いたパーティション管理方式がGPTです。
「UUID」の一種とも言われていますが、「GUID」がグローバル、「UUID」がユニバーサルを意味しており、 実質的にはほぼ同じ意味合いで使われています。
MBRとは
MBRはストレージの最も先頭にある領域で、 起動に必要なプログラムや情報を記録した小さな領域を指します。 コンピューター起動時に最初に読み込まれる部分であり、 パーティション管理そのものとは役割が異なります。
MBRは「Master Boot Record」の略称で、「Boot」という名称の通り、 BIOSなどに内蔵された一次ブートローダによって読み込まれ、 その後の処理へと進みます。
パーティションテーブル領域には、最大で4つまでのパーティション情報を記録できます。
MBRとGPTの違い
GPTとMBRの違いを整理すると、次のようになります。
MBRとGPTの主な違い
- どちらもストレージ管理に関わるが、役割や仕組みが異なる
- MBRはディスク先頭の起動領域、GPTはUEFI環境向けのパーティション管理方式
- MBRは最大2TiBまで、GPTは最大8ZBまで対応できる
特に最近のWindows 11では、システム要件としてUEFI(GPT)が求められるケースが増えています。それぞれの対応状況は以下の通りです。
| 項目 | MBR (Legacy) | GPT (UEFI) |
|---|---|---|
| 対応容量 | 最大2TBまで | 最大8ZB (実質無制限) |
| パーティション数 | 最大4つ | 最大128個 |
| 起動モード | BIOS (Legacy) | UEFI |
| Windows 11 | 不可 (要変換) | 対応 |
Part2:GPTかMBRか確認する方法
現在使用しているストレージがGPTかMBRかは、 Windowsの「ディスクの管理」画面から簡単に確認できます。
「ディスクの管理」で対象のディスクを右クリックし、 「プロパティ」→「ボリューム」タブを開くと、 「パーティションのスタイル」にGPTまたはMBRと表示されます。

確認後のチェックポイント
- 2TB以上のHDDを買ったのに容量が少ない: MBRになっている可能性があります。GPTへ変換が必要です。
- Windows 11へアップグレードしたい: システムディスクがMBRの場合、GPTへの変換が必要です。
Part3:データを消さずにMBRをGPTへ変換・フォーマットする方法
MBRは現在では古い形式とされることもあり、 より大容量に対応できるGPTへ切り替えるケースもあります。 新しいストレージを接続した際には、初期化とフォーマットが必要です。
ここでは、Windowsの標準機能を使う方法と、データを残したまま変換する方法の2つを紹介します。
方法1:Windowsの機能でフォーマットする(データは消去されます)
一般的な方法は、「ディスクの管理」画面を使用するものです。
「ディスクの管理」画面で対象ディスクを右クリックし、 「初期化」を選択すると、MBRまたはGPTを選択できます。 GPTを選択後、「未割り当て」と表示されたディスクを再度右クリックし、 「新しいシンプルボリューム」を選択します。
案内に沿って設定を進め、最後に「正常(プライマリ パーティション)」と表示されれば完了です。

※注意:この操作を行うと、ディスク内のデータはすべて消去されます。
→関連記事: HDD(ハードディスク)をフォーマット・初期化する方法
方法2:Recoveritでデータを消さずにMBRからGPTへ変換する
「Windows 11へアップグレードしたいが、データのバックアップや復元は面倒だ」という場合は、データ復元ソフトRecoveritのディスク変換機能を利用する方法がおすすめです。
通常、MBRからGPTへの変更にはディスクの初期化(データ消去)が必須ですが、Recoveritを使用すれば、保存されているデータを維持したままパーティションスタイルのみを変更できます。
操作は非常にシンプルで、以下の3ステップで完了します。
ステップ1 「MBRからGPT」機能を選択
Recoveritを起動し、左側メニューの「パーティション管理」をクリックします。
機能一覧の中から「MBRからGPT」を選択しましょう。

ステップ2 変換したいディスクを選択
PCに接続されているディスクの一覧が表示されます。
変換したいMBRディスク(例:ディスク0など)にチェックを入れ、「変換する」ボタンをクリックします。

ステップ3 変換を実行&BIOS設定の変更
変換プロセスが完了すると、ディスクはGPT形式になります。
システムディスク(Cドライブ)を変換した場合は、PCを再起動してBIOS設定を「Legacy」から「UEFI」に変更してください。
⚠️ 重要:起動モードの変更(Legacy → UEFI)について
WindowsがインストールされているディスクをMBRからGPTへ変換した場合、パソコンのマザーボード設定(BIOS)を「UEFIモード」に切り替えないと、Windowsが起動しなくなります。
BIOS画面での設定変更方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
Part4:GPTパーティションから消えたデータを復旧する方法
GPTパーティションの操作中に、写真や動画、ドキュメントなどのデータが消えてしまうことがあります。 そのような場合は、データ復元ソフトを利用することで復旧できる可能性があります。
※もしスキャン対象のドライブがBitLockerで暗号化されていて認識しない場合は、BitLockerの解除方法(ガイド)を先に確認してください。
Recoveritを使用すると、 GPTパーティションから削除されたデータのスキャンと復元が可能です。
ステップ1 Recoveritを起動し、元の保存場所を選択します
GPTパーティションを接続した状態でRecoveritを起動し、 削除されたデータの保存場所を選択して「開始」をクリックします。

ステップ2 消えたデータをスキャンします
選択したGPTパーティションのスキャンが自動で開始され、 見つかったファイルは種類ごとに表示されます。

ステップ3 プレビューして復元します
スキャン結果をプレビューで確認し、復元したいファイルを選択して 「復元」をクリックすれば完了です。

この方法により、GPTパーティションだけでなく、 SDカードやUSBメモリ、フォーマット後のデータ復元にも対応できます。また、先述した「ディスク変換」や「システム移行」などの機能も搭載しているため、ディスク管理のトラブル全般に活用できます。