本文ではアップル製パソコンに組み込まれているApple T2セキュリティチップについて紹介します 。 このチップが市場に出て以来、さまざまな方面において安全性や性能を向上させ、データの保護に関しても確かなものとされています。
2017年以降に発表された全てのMacBookにT2セキュリティチップが搭載されています。しかしながら,ユーザーにとって、T2チップを使う上で直面する欠点や問題もあります。 この記事を読み進めていけば、T2チップの作用について理解でき、関連する内容についての知識を深めることができます。
T2チップはアップル社が自社コンピューター用に独自開発した二代目のセキュリティチップで、 その目的はさらに優れた安全性の提供や、機器の性能を向上させることです。本チップはさまざまな用途があり、例えば、データストレージの暗号化、Touch IDデータの安全性の保護、信号および画像処理性能の向上、ハードウェアセキュリティの向上などが挙げられます。
T2チップはただセキュリティチップであるのみでなく、本体は小型のCPUです。すべてのマックブックユーザー、デスクトップユーザーにとって、T2チップが搭載されているモデルを選ぶことは最良の選択でしょう。コンピューター上で驚くほどの効果を発揮し、さらにわたしたちの見えないところでも、デバイスの安全性を向上させてくれます。
対照的に、通常のインテルアーキテクチャ使用のMacはあまり人気がありません。iMac Proは上市以来ずっとT2チップの搭載されており、Appleはこれからもおそらく全てのインテルアーキテクチャデバイス中にT2チップを組み込むでしょう。
T2セキュリティチップはさまざまなハードウェアコントローラーを使用して作成されており、それゆえ機器の安全性を向上させると同時にあなたのMacの性能を以前よりも向上させてくれます。 初期モデルのT1チップはTouch Barの管理や指紋認証システムの感知に役に立ちました。またApple製以外のハードウェアの検知もサポートし、さらにシステム管理コントローラの集約に対しても、有効的でした。T2チップは主に4つの方法で、コンピューターの安全性と性能を向上させます。
T2チップはマック起動プロセス時に使用される全てのコンポーネント(例えばカーネル拡張、ファームウェア、macOSカーネル等)がAppleによって検証されることを保障します。ハッカーがどんなに悪意のあるコードを入力しても、他者のMacを操作することはできません。セキュアブートはAppleによって検証されたコードのみで、起動することができます。しかし例外的に、Macデバイス上でWindows 10を使用している場合は、許可されます。
すべての設定をデフォルトにした場合、外付けドライブでの起動はできません。これにより、内部の問題のトラブル解決が困難になります。しかし、macOSのリカバリーモードでブートセキュリティユーティリティを利用すれば、これらすべてを制御することができます。古いバージョンのmacOSをインストールしたり、外付けドライブから起動したりする場合は、システムのセキュリティを低下させることで可能となります。
T2チップにはSSDコントローラと暗号化エンジンが備わっており、SSD上のデータをリアルタイムに暗号化・復号化することができます。 File Vaultと同じ技術を使用しており、起動時にパスワードの入力が必要です。 T2チップでデータを暗号化した場合、正しいパスワードを使用しないと復号化できません。
Macに外付けハードディスクがある場合、T2による保護は機能しませんが、File Vaultを使用することは可能です。 データを保存し、T2経由でデータを暗号化することの最も良い点は、有効なパスワードを使用しない限り、復号化することができないことです。
もしMacが破損または紛失した場合、正しいパスワードを使用しないと誰もデータにアクセスできないため、データの安全性とプライバシーについて安心できます。その欠点は、パスワードを忘れた際に、失われたデータやファイルを復元するには難しいです。
T2チップはパスワードを間違えたときや何度も入力することの制限も可能です。14回までは試し入力できますが、15〜30回目は、待つことが必要です。最後の3回は毎回1時間待たなければなりません。
220回行った時点で、パスワードの入力ができなくなり、それ以降のデータ復号化のリクエストはチップで処理できなくなります。 その結果、データが永久に失われる可能性があるため、常に有効なバックアップをとっておくことが重要です。
Mac Touch Bar はTouch ID 指紋認証センサーが搭載されており、ログイン時やデバイスへのアクセス時に使用することができます。パスワードの入力無しで、T2チップがユーザーの指紋を感知してくれます。再起動するときやデバイスを開くときはパスワードの入力が必要です。もし48時間以上Macをロックにしておくと、T2チップによる指紋認証はできなくなり、パスワードを入力しなければなりません。
156時間以内にパスワードの使用がなく、また過去4時間以内に指紋認証を使用しなかった場合、指紋認証に5回失敗した場合は、T2チップは指紋認証を受け付けなくなり、その際はパスワードを入力する必要があります。
これはT2チップとは直接関係ありませんが、T2チップを搭載したMacBookの場合、MacBookの蓋を閉じたときにマイクが自動でオフになるハードウェアの機能が搭載されています。これにより、どのソフトウェアもマイクを勝手に開いたり、不要な音声データを保存したりすることがなくなります。
しかし、Macbookの蓋を閉じている時に、Face Time HDのカメラを閉じません。ディスプレイがオフになっていないが、何も撮影できません。カメラの視野は完全に遮断され、これもセキュリティの強化に繋がります。セキュリティ機能が高くなり、外部から操作したり他のOSを使用したりすることもできなくなります。
当然T2チップを使用することで生じる問題もあります。T2チップの検証は第三者による修復を阻止してしまうからです。これは自分でコンピューターを修復したり、設計することを好む人にとって、物議を醸す問題です。Touch IDセンサーやマザーボードなど、修理後のMacを正常に動作させるためには、ソフトウェアによるキャリブレーションが必要です。
また、このチップは、USB 2.0使用時にオーディオ障害の問題を引き起こしますが、USB 3.0には影響しません。T2チップは限りあるソフトウェアの実行を許可し、もしあなたが他のOSのインストールを実行しようとしても、それを阻止します。Mac の起動時に、Command+R キーを押したままにすると、起動セキュリティユーティリティが開きます。 ここでは、セキュリティを無効にして他のOSを実行したり、外付けドライブからの起動を実行したりすることができます。
ユーザーに対する危険 :誰も見ていないMacBookにUSB-Cが接続された際は、MacBookを再起動させ、Checkra1n 0.11.0によって解放させなければなりません。これは、国境でセキュリティチェックを受ける人や、MacBookの大規模なデータベースを企業にとって不利であり、MacBookが攻撃を受けやすくなっています。
付け外し不可:T2チップはすべて付け外し不可であり、万が一攻撃された場合はBridge OSを再インストールすることで対策が可能です。 Apple Configuratorを使用してインストールすることができます。 お使いのデバイスがセキュリティ上の脅威にさらされていると思われる場合は、SMCのペイロードの完全性を確認し、のデバイスが常に放置されていないことを確認してください。
Apple T2 セキュリティ チップは、セキュリティとパフォーマンスで、MacBook に大きな影響を与えます。デバイスに影響を与えるにはさまざまな方法があります。上記の記事では、セキュリティ チップについて詳しく説明しました。
未来で、ほぼすべての MacBook はにT2 セキュリティ チップを搭載されるでしょ。T2 チップに搭載するデバイスの機能と欠点、あらかじめ了解しましょう。
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内野 博
編集長