Windows10/11で、DISMコマンド「dism online cleanup image restorehealth」を実行する際に発生する「エラー 87」。比較的よく見られるエラーですが、簡単なチェックポイントで解決できる可能性が高いです。
本記事では、このDISMエラー 87の原因と対処法を、初心者にもわかりやすく解説します。お困りの方はぜひ記事を参考にしていただき、一緒にエラーの解消を目指しましょう。
目次
Part1:DISMエラー87とは

DISMエラー87とは、コマンドプロンプトで「dism /online /cleanup-image /restorehealth」などのコマンドを実行する際に発生するエラーの一種です。主にコマンドの記述ミスや権限不足など、設定上の問題が原因で表示されることが多いです。
この章では、以下の2点について詳しく解説します。
- ① DISMエラー87の主な症状
- ② エラーを放置するリスク
Part1-1:DISMエラー87の主な症状
「エラー87」が表示されたからといって、すぐにWindowsシステムが破損しているわけではありません。ただし、コマンドの実行が中断されるため、システム修復処理が最後まで進まなくなります。主な症状は以下のとおりです。
【よくある症状】
- コマンドを実行してすぐにエラーが発生し、中断される
- 「指定されたオプションは認識されませんでした」と表示される
- 進行状況が0%のまま止まってしまう
- 「/RestoreHealth」やSFCコマンドを実行しても修復できない
- ログに「Invalid command-line option」と記録される
これらの症状が発生している間は、コマンドを正常に完了させることができません。そのため、早めに原因を特定し、適切な対処を行う必要があります。
Part1-2:エラーを放置するリスク
DISM(Deployment Image Servicing and Management)コマンドとは、Windowsのシステムファイルを自動的に点検・修復するツールです。これは、PCが正しく動作するために欠かせない重要なシステム構成要素を保守するためのものです。
エラー87を放置すると、これらの修復処理が実行できないままとなり、次のようなリスクを伴います。
【放置した場合の主なリスク】
- 破損したシステムファイルが修復されず、さらなる不具合を引き起こす
- WindowsUpdateが正常に適用されない可能性がある
- PCの起動や動作が不安定になるリスクが高まる
特に、Windowsのバージョンが古いままの状態で放置すると、セキュリティ上の脆弱性も残ってしまいます。トラブルを未然に防ぐためにも、エラーが発生した段階で早期対応することが重要です。
Part2:dism online cleanup image restorehealth エラー87の主な原因

DISMエラー87が発生する主な原因としては、コマンド入力や環境設定のミスなど、比較的単純な要因が多いです。ここでは特に多く見られる5つの原因を整理し、それぞれのポイントを解説します。
【主な原因一覧】
- スペースやスラッシュの位置を誤っている
- 全角文字が混じっている
- コマンドプロンプトを管理者権限で開けていない
- Windowsのバージョンが極端に古い
- システムファイルが破損している
それぞれの原因と対処の方向性を以下の表にまとめました。
| 原因 | 詳細内容 | 対応策 |
|---|---|---|
| スペースやスラッシュの位置ミス | 「半角スペース」や「半角スラッシュ」が正しい位置に記述されていない。 | 正しい構文「dism /online /cleanup-image /restorehealth」で再入力する。 |
| 全角文字の混在 | コピーしたコマンドに全角スペースや全角スラッシュが含まれている。 | コマンド全体を半角で入力し、貼り付け前にメモ帳で確認する。 |
| 管理者権限で実行していない | コマンドプロンプトを通常権限で開いたため、システムコマンドが拒否される。 | 「管理者として実行」でコマンドプロンプトを起動する。 |
| Windowsバージョンの古さ | 古いOSでは一部のDISMコマンドに対応していない。 | WindowsUpdateを実行し、最新バージョンに更新する。 |
| システムファイルの破損 | システムファイルに破損・欠損があり、DISM処理が正しく行えない。 | SFC(システムファイルチェッカー)コマンドで修復を試みる。 |
それでは、これら5つの原因をそれぞれ詳しく確認していきましょう。
Part2-1:原因① スペースやスラッシュの位置を誤っている
コマンドプロンプトでは、「半角スペース」や「半角スラッシュ」の位置が非常に重要です。1文字でも誤ると、システムがコマンドを正しく認識できずエラー87が発生します。
【正しい記述例】
- 正:dism /online /cleanup-image /restorehealth
- 誤:dism/ online/cleanup / image/restorehealth
スペース位置を見直すだけで解決するケースも多いため、まずは基本構文を再確認しましょう。
Part2-2:原因② 全角文字が混じっている
DISMコマンドは、すべて半角英数字で記述する必要があります。全角の「/」や「スペース」が混ざっていると、Windowsが正しく解釈できず「指定されたオプションは認識されませんでした」というエラーが出ることがあります。
【チェックポイント】
- コピー&ペーストしたコマンドは一度メモ帳に貼り付けて確認する
- 日本語入力モードをOFF(半角英数)にしてから入力する
Part2-3:原因③ コマンドプロンプトを管理者権限で開けていない
DISMコマンドはシステムレベルの処理を行うため、管理者権限での実行が必須です。通常の権限で起動していると「アクセスが拒否されました」や「エラー87」が表示されます。
【管理者権限で起動する手順】
- タスクバー検索に「コマンド」と入力
- 表示された「コマンドプロンプト」を右クリック
- 「管理者として実行」を選択
後述の対処法セクションでも、実際の操作手順と画像を交えて詳しく説明します。
Part2-4:原因④ Windowsのバージョンが極端に古い
Windows 7や初期のWindows 10など、古いバージョンのOSでは一部のDISMコマンドに対応していないことがあります。最新のWindows Updateを適用することで解決するケースも多いです。
【対策】
- 設定 → 「更新とセキュリティ」→ 「WindowsUpdate」を開く
- 「更新プログラムのチェック」をクリックして最新状態に更新
Part2-5:原因⑤ システムファイルが破損している
システムファイルが破損している場合、DISMコマンド自体が修復を完了できずに失敗することがあります。この場合は、後述のSFC(システムファイルチェッカー)コマンドを併用して修復を試みるのが有効です。
【補足】
- SFCコマンド:「sfc /scannow」
- DISMコマンドと組み合わせることで、より高い修復効果が得られる
ここまでの内容を踏まえると、エラー87は構文や環境設定の見直しで解消できるケースがほとんどです。次のPartでは、具体的な対処法をステップ形式で解説します。
Part3:dism online cleanup image restorehealth エラー87の対処法

DISMエラー87は、入力ミスや権限不足など、比較的簡単な要因で発生するケースが多いです。ここからは、初心者でも実行できる4つの効果的な対処法をステップ形式で紹介します。
【主な対処法一覧】
- ① コマンドプロンプトを管理者権限で起動する
- ② コマンドの正しい記述方法を理解する
- ③ WindowsUpdateを確認する
- ④ SFCコマンドを実行する
これらを順に実行することで、ほとんどのケースでエラー87は解消できます。
Part3-1:対処法① コマンドプロンプトを管理者権限で起動する
【所要時間】 約2分 | 【安全度】 高(システム影響なし)
まずは、コマンドプロンプトを管理者権限で起動しているかを確認しましょう。管理者として実行しない場合、DISMコマンドが正常に動作せずエラー87が発生します。
【手順】
- ステップ1:タスクバーの検索ボックスに「コマンド」と入力します。
- ステップ2:表示された「コマンドプロンプト」を右クリックします。
- ステップ3:「管理者として実行」をクリックします。

管理者モードで開くことで、システムファイル修復に必要な権限を得ることができます。
Part3-2:対処法② コマンドの正しい記述方法を理解する
【所要時間】 約3分 | 【安全度】 高(入力のみ)
DISMコマンドは構文ミスに非常に敏感です。1つでもスペースやスラッシュの位置が違うと、システムが認識できずエラーになります。正しい構文を以下で確認してください。
【正しいコマンド記述例】
- ◎ 正:dism /online /cleanup-image /restorehealth
- × 誤:dism/online/cleanup/image/restorehealth
- × 誤:dism/ online/ cleanup/ image/ restorehealth
入力時は、半角スペースと半角スラッシュの位置を正しく記述し、全角文字が混じっていないかも確認しましょう。

Part3-3:対処法③ WindowsUpdateを確認する
【所要時間】 約5~10分 | 【安全度】 高(公式操作)
Windowsのバージョンが古い場合、DISMコマンドの一部オプションが動作しないことがあります。最新のWindowsUpdateを適用することで、互換性の問題を解消できます。
【更新手順】
- ステップ1:設定を開き、「WindowsUpdate」をクリック
- ステップ2:「ダウンロードとインストール」を選択(更新がある場合)
- ステップ3:「更新プログラムのチェック」をクリックして確認

更新が完了すると、再起動後にシステムの安定性とDISMコマンドの動作精度が向上します。
Part3-4:対処法④ SFCコマンドを実行する
【所要時間】 約10~15分 | 【安全度】 高(公式修復コマンド)
SFC(System File Checker)コマンドは、破損したシステムファイルを自動で検出・修復できる便利な機能です。DISMコマンドの補助として実行することで、より高い修復効果が期待できます。
【実行手順】
- ステップ1:検索ボックスに「コマンド」と入力し、「管理者として実行」をクリック
- ステップ2:コマンドプロンプトで「sfc /scannow」と入力し、Enterキーを押下

システムファイルに問題がある場合は、自動的に修復が開始されます。完了後に再起動を行い、DISMコマンドを再度試してみてください。
以上の4つの方法で多くのケースは解決できます。それでも問題が残る場合は、システム破損が深刻な可能性があります。その際は、Windowsの再インストールやデータ復元の検討も必要です。
Part4:Windows10/11のデータが消えてしまった時の解決策

上記の対処法を試しても問題が解決しない場合、システムの破損が進行している可能性があります。その過程で、大切なデータが消えてしまったという方も少なくありません。そんなときでも、あきらめる必要はありません。
データ復元専門ソフト Recoverit(リカバリット) を使えば、削除・破損・フォーマット・クラッシュなどあらゆる原因で失われたデータを、数ステップで簡単に取り戻すことが可能です。
【Recoveritの特長】
- 初心者でも使いやすい直感的なインターフェース
- AI技術を搭載し、99.5%の高い復元成功率を実現
- HDD/SSD/USBメモリ/SDカードなど多様なデバイスに対応
- ウイルス感染・システムクラッシュなど、あらゆるデータ損失ケースをカバー
Recoveritは、WindowsエラーやDISMトラブルなどの予期せぬ障害にも対応しています。安心してお試しください。
以下は、「Recoverit」で失われたデータを復旧・復元する具体的な手順です。
ステップ1: 復元したい場所を選択します。
Recoveritを起動すると、パソコン内のドライブやフォルダ一覧が表示されます。復元したいファイルが保存されていた場所を選びましょう。
- ローカルディスク(C:/D:など)をクリックするとスキャンが開始されます。
- 特定のフォルダを指定することでスキャン範囲を絞ることも可能です。

ステップ2: 消えたデータをスキャンします。
選択したドライブのスキャンが自動的に始まります。スキャンは数分で完了しますが、データ量が多い場合は時間がかかることもあります。
- スキャン中でもプレビュー表示が可能です。
- 途中で一時停止・再開も自由に行えます。

ステップ3: データをプレビューして復元します。
スキャン結果が表示されたら、プレビューで目的のファイルを確認します。復元したい項目にチェックを入れ、右下の「復元する」をクリックすれば完了です。
- 写真・動画・ドキュメントなど1,000種類以上のファイル形式に対応
- 保存先は元の場所以外のドライブを選ぶと安全です

これで、DISMエラーやシステムトラブルによって失われたデータを安全かつ確実に取り戻すことができます。Recoveritは無料でダウンロードしてすぐに試せます。