突然表示される「0xC004F213」エラーは、Windowsのライセンス認証エラーを示す警告です。
例えば、Windowsのクリーンインストール後にプロダクトキーが認識されないときや、突然通常利用中に発生することもあります。
誤った対応はシステム不具合やデータ損失につながる可能性もあります。本記事では、原因と対処法を徹底解説します。
お手持ちのパソコンで「0xC004F213」エラーが表示されたときは、焦らす本記事を参考にしてください。
目次
Part1:0xC004F213エラーの主な症状

「0xC004F213エラー」が表示された場合、Windowsパソコンは基本的に操作できますが、一部の機能に制限がかかることがあります。このエラーはライセンス認証の問題で発生し、以下のような症状が現れることがあります。
主な症状
- デスクトップ右下に「Windows のライセンス認証を行ってください」と表示される
- 設定アプリに「Windows はライセンス認証されていません」と表示される
- 壁紙が黒くなり、個人設定(テーマや背景)が変更できない
- 「個人用設定」メニューがグレーアウトし、使用できない
- Windows Updateが適用されない場合があり、一部の更新が無効になることがある
これらの症状が発生した場合、まずはエラーコード「0xC004F213」が表示された理由を特定することが重要です。システムが起動することはあっても、ライセンス認証の問題により一部の機能が制限されることがあります。
Part2:0xC004F213エラーの主な原因と仕組み

「0xC004F213エラー」の原因は、主にハードウェア変更やWindowsのアップデートに関連しています。以下では、これらの原因について詳しく解説します。
0xC004F213エラーの主な原因
- ハードウェア変更(特にマザーボードやCPU)の影響
- Windowsの大型アップデート後に認証情報が失われる
- OEM版やDSP版のライセンスが特定のハードウェアに依存している場合
原因1: ハードウェア変更(特にマザーボードやCPU)
パソコンのマザーボードやCPUを交換した場合、ハードウェアIDや構成ハッシュが変わることがあります。これにより、Microsoftサーバーに登録されたデジタルライセンスが一致しなくなり、認証エラーが発生する可能性があります。
原因2: Windowsの大型アップデート後に認証情報が失われる
大型アップデート(例えば、Windows 10の大型アップデート)を実行した後、ハードウェアIDや構成ハッシュが再計算されることがあります。その結果、Microsoftサーバーに登録されたライセンス情報と一致しなくなり、エラーが発生します。
原因3: OEM版やDSP版ライセンスの依存
OEM版やDSP版のライセンスは、特定のPC部品に依存しています。これらのライセンスは購入時のPC構成に関連付けられているため、ハードウェアの変更やPC移行後に無効となる場合があります。
これらの原因が発生した場合、ライセンス認証の再実行や再設定が必要となります。
Part3:【注意】自力対応で悪化させないために

「0xC004F213エラー」を解決する際、誤った手段を取るとシステムがさらに悪化する可能性があります。以下の行動は絶対に避けてください。
避けるべき行動
- 不明な「無料プロダクトキー」や「アクティベーションツール」を使わない
- 認証関連のレジストリ編集を行わない
- CMDスクリプトによる強制認証を行わない
これらの方法を試みると、最悪の場合、Windowsが「不正コピー」として認識され、起動できなくなる可能性があります。認証関連の操作は公式な手順に従うことが重要です。
特に、ネット上に流通している不正なプロダクトキーやツールを使用すると、セキュリティリスクや法的問題を引き起こす恐れがあります。正規の手段で解決することを強くお勧めします。
Part4:安全に試せる対処法

「0xC004F213エラー」を解決するために以下の方法を試すことができますが、作業を始める前に、まず重要なデータのバックアップを取ることを強くお勧めします。これにより、万が一問題が発生してもデータを安全に保護できます。
設定画面からライセンス認証を再実行
Windows 11の場合
- 「設定」→「システム」→「ライセンス認証」を選択します。
- 表示される状態を確認します。
- 正常:「Windows はライセンス認証されています」と表示される場合は問題ありません。
- エラーが表示された場合:「Windows はライセンス認証されていません」またはエラーコードが表示される場合、次のステップへ進みます。
- 「トラブルシューティング」をクリックします。
- 「このデバイスで最近ハードウェアを変更しましたか?」という選択肢が表示された場合、選択します。
- Microsoftアカウントでサインインし、デバイスを選択後、「このデバイスを使用しています」を選択し、最後に「アクティベート」を実行します。
Windows 10の場合
- 「設定」(歯車アイコン)→「更新とセキュリティ」→「ライセンス認証」を選択します。
- 状態を確認した後、「トラブルシューティング」をクリックします。
- Windows 11と同様に、Microsoftアカウントでサインインし、デバイスを選択して「アクティベート」を実行します。
コマンドでプロダクトキーを設定
ライセンス認証が依然として解決しない場合、コマンドプロンプトを使用してプロダクトキーを設定できます。
- スタートメニューから「cmd」を検索し、「管理者として実行」を選択します。
- 以下のコマンドを入力して実行します:
- キー設定:
slmgr /ipk XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX - 認証実行:
slmgr /ato
電話による自動認証
インターネット接続ができない場合やオンライン認証が失敗した場合、電話による自動認証が利用できます。
- スタートメニューから「cmd」を検索し、「管理者として実行」を選択します。
- 「slui.exe 4」と入力して実行します。
- 表示される画面で「国または地域の入力(日本)」を選択し、「次へ」をクリックします。
- 表示された電話番号に電話をかけ、画面に表示されるインストールID(7桁の数字を9ブロック)を入力します。
- システムから確認IDが告げられるので、そのIDを入力し、「アクティブ化」をクリックします。
この手順で、インターネット接続なしでもライセンス認証が完了する場合があります。
Part5:ケース別ガイドと成功判定

ケース1:大型アップデート後に認証できない
原因:ハードウェアハッシュが再計算され、Microsoftサーバーがデバイスを異なるPCとして誤認識することがあります。
対応:「設定」→「システム」→「ライセンス認証」→「トラブルシューティング」を実行します。表示された「このデバイスで最近ハードウェアを変更しましたか?」を選択し、Microsoftアカウントでサインインしてデバイスを選び、「アクティベート」を実行します。
判定:管理者コマンドで以下のコマンドを実行し、「コンピュータのライセンス認証が完了しました」と表示されることを確認します。slmgr /xpr
ケース2:SSD、マザーボード交換などハードウェア変更後に認証できない
原因:デジタルライセンスが旧構成のハードウェアIDに紐づいているため、ハードウェア変更後に別PCとして誤認されることがあります。
対応:ケース1と同様の手順を実行してください。具体的には、トラブルシューティングを実行し、Microsoftアカウントでサインインしてアクティベートを行います。
判定:ケース1と同様に、管理者コマンドでslmgr /xprを実行し、ライセンス認証が完了したか確認します。
ケース3:再インストール後に認証できない
原因:クリーンインストールを実行した際に、デジタルライセンス情報が初期化され、再度認証が必要となります。
対応:Microsoftアカウントでサインイン後、「トラブルシューティング」をクリックし、「最近ハードウェアを変更しましたか?」を選択します。その後、登録済みのPC名を選び、「アクティベート」を実行して認証を復旧させます。
判定:「設定」→「システム」→「ライセンス認証」にて「デジタルライセンスによってライセンス認証されています」と表示されることを確認します。
ケース4:OEM版で突然認証できない
原因:出荷時のマザーボードが変更されたり、リカバリ領域が破損したことにより、OEM版ライセンスが無効になることがあります。
対応:管理者コマンドで以下のコマンドを入力して、BIOSに埋め込まれたプロダクトキーを確認し、再認証を行います。wmic path softwarelicensingservice get OA3xOriginalProductKey
その後、表示されたキーを使用して再認証します:slmgr /ipk <取得したキー>、slmgr /ato
判定:管理者コマンドで以下のコマンドを実行し、「OEM_DM channel、ライセンス認証:ライセンスされています」と表示されることを確認します。slmgr /dli
ケース5:リテール版で別PCへ移行した場合
原因:リテール版ライセンスは、元のPCにライセンスが登録されているため、別のPCに移行した際に認証されないことがあります。
対応:古いPCでライセンスを解除するため、管理者コマンドで以下のコマンドを入力してライセンスを解除します。slmgr /upk、slmgr /cpky
その後、「Part4:安全に試せる対処法」の手順を実行して、新しいPCにライセンスを再認証します。
判定:ケース1と同様に、手順を実行後、ライセンス認証が完了したことを確認します。
Part6:万が一データが損失した場合の対策と予防

ライセンス認証エラーやシステム不具合が発生した場合、最悪の場合、パソコンが起動できなくなり、データ損失が起こることがあります。そのため、事前に重要なデータをバックアップしておくことが非常に重要です。
万が一、パソコンのデータが消失してしまった場合、データ復元専門ソフトを使用して、消えたデータを復旧できます。
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以下は、「Recoverit」で消えたデータを復旧・復元する手順です。
ステップ1 復元場所を選択します。
「Recoverit」を起動すると、左側のサイドバーにファイル保存場所が表示されます。スキャンしたいフォルダを選択してください。
選択した場所をクリックするとスキャンが開始されます。

ステップ2 消えたデータをスキャンします。
スキャンしたいハードディスクを選択し、スキャンを開始します。ファイルのサイズによってスキャン時間が異なるため、少し時間がかかることがあります。

ステップ3 消えたデータをプレビューして復元します。
スキャンが完了した後、復元したいファイルをプレビューし、必要なデータにチェックを入れて、「復元する」をクリックします。これで復元作業が完了します。
