Windows Updateを開始してすぐに止まる場合や「0xC1900223」というエラーコードが表示される場合があります。ネットワーク接続や更新サーバーの通信不良が原因の場合が多いです。
本記事では、エラー発生時の基本的な対処方法と高度な対処方法を解説します。また、エラー発生時の状況別に具体的な解決手順も紹介します。
焦って強制終了や再起動を行うとデータ損失の危険があるため、慎重な対処が必要です。
目次
Part1:0xC1900223エラーの原因と症状

Windows Updateを行ったときに「0xC1900223」エラーが表示され止まってしまうことがあります。エラー発生の原因と症状について解説します。
Part1-1:よくある症状パターン
よくある症状パターンには以下があります:
よく見られる症状:
- 更新プログラムが「ダウンロード中」で0%から進まない
- エラーコード「0xC1900223」が表示され止まる
- 途中まで進んでから「インストールに失敗しました」と表示
- 再起動後に「以前のバージョンに戻しています」と表示
- 特定のPCだけ失敗する
Part1-2:主な原因とリスクレベル
主な原因をリスクの高い順番に紹介します:
原因の詳細:
- 更新キャッシュ破損
- ダウンロード保存先のSoftwareDistributionフォルダの不具合
- Hostsファイルの変更
- 広告ブロッカーなどの影響でMicrosoftサーバーに接続できない
- セキュリティソフトやファイアウォールの干渉
- 通信が遮断される
- Microsoftサーバーへの接続失敗
- ネットワーク設定やVPN、プロキシの影響で接続できない
Part1-3:強制終了によるデータ損失の危険性
強制電源断、強制終了処理によってシステムエラーや起動ファイルの破損(Boot Managerエラー)を引き起こす可能性があります。
SSD書込み中に強制終了することにより、システムファイルの破損による致命的なシステム障害を引き起こすこともあります。
自己判断での操作がさらなるトラブルを招くこともあるので、慎重な対応が求められます。
Part2:0xC1900223エラーが発生した時の安全な対処方法

自己判断でトラブルを招かないように、以下に処理前の確認項目と対処方法について解説します。
Part2-1:【基本確認】対処前に確認すべき項目
- 通信環境の安定性
- VPN・プロキシの使用有無
- セキュリティソフトの使用状況
- ディスク容量の空き状況
- 周辺機器(特にUSB・外付けHDD、SSD)の接続状況
Part2-2:基本的な対処方法
以下に基本的な対処方法を紹介します。
- Windows Updateトラブルシューティングツールの実行
- 「スタート」→「設定」→「システム」→「トラブルシューティング」→「その他のトラブルシューティング」→「(頻度の高い順)Windows Update」を実行する。
- 通信環境の安定性(インターネットへアクセスを行い、検索等問題なく利用できていることを確認する。)
- VPN・プロキシの使用有無(利用中の場合、単独の通信回線に変更する。)
- セキュリティソフトの使用状況(セキュリティソフトの使用を一時停止する。)
- ディスク容量の空き状況(ディスク容量の空き状況を確認する。)
- 周辺機器の接続状況(周辺機器の接続がある場合は一旦取外す。)
Part2-3:高度な対処方法

以下に高度な対処方法のパターンを紹介します。
以下の対処法を行うことでパソコンが起動できなくなる可能性があります。作業前には、重要なデータのバックアップを取ることが必要となります。
- 【共通】DISM・SFCコマンドによるシステム修復
- 管理者コマンドで以下を入力しシステム修復を行う。
- \Windows\System32> DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
- \Windows\System32> sfc /scannow
- パターン1:自分のPCに合ったUpdateをダウンロードしてアップグレード
- 「Microsoft Update カタログ」にアクセス。
- 必要な更新プログラムの「KB番号」を検索。(例:KB5066835)
- 自分のPCに合ったバージョンを選んでダウンロード。
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックしてインストール。
- パターン2:メディア作成ツールを使ったOS再インストールによるアップグレード
- Microsoftの公式サイトから該当OSのインストールアシスタンスの「今すぐダウンロード」をクリック。※Windows11の場合 Windows10の場合
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックしてOSインストールを行う。
Part3:【状況別】0xC1900223エラーの具体的解決手順

Part3-1:0%から全く進まない場合の対処
対処法:
- ネットワーク設定の見直し(VPNを利用している場合は、一旦解除しシンプルネットワーク環境でインターネットに接続する)
- GoogleのパブリックDNSを設定(8.8.8.8 又は8.8.4.4)
- 再起動後、Windows Updateを行う
Part3-2:途中で止まってしまう場合の対処
対処法:
- Windows Updateで使用している一時ファイルを削除する
- スタートメニューで「ディスククリーンアップ」と入力し該当アイコンを右クリックし管理者として実行する
- 「Windows Updateのクリーンアップ」にチェックを入れて「OK」をクリック
- Windows Updateトラブルシューティングツールの実行
- 「Part2-2:基本的な対処方法のWindows Updateトラブルシューティングツールの実行」を参照
Part3-3:エラーメッセージが出る場合の対処
対処法:
- 特定KB番号を確認して手動更新する(「Part2-3:高度な対処方法」を参照)
- セキュリティソフトを完全に停止して再試行する
- Windows Updateログ(C:\Windows\WindowsUpdate.log)を確認する
Part3-4:ダウンロードが異常に遅い場合の対処
対処法:
- Wifi利用中の場合は有線へ一時切換を行う
- 該当PC以外のネットワーク利用機器を一旦OFFにする
Part4:Windows Update問題発生時のデータ保護対策

Part4-1:アップデート前に必ずやるべきデータ保護
データ保護の手順:
Windows Updateを実行する前に、データが失われるリスクを避けるために、以下の手順を行うことが強く推奨されます。
- 個人データのバックアップ(外付けHDDまたはクラウドへのバックアップ)
- Windows復元ポイントの作成(万が一アップデート後に不具合が発生した場合、復元ポイントからシステムを元の状態に戻すことができます。)
- システムイメージの作成(Windows 7以前のバージョンでもシステムイメージを作成することができます。これにより、完全なシステム復元が可能となります。)
- 「システム修復ディスクの作成」からUSBに修復ディスクを作成しておくと良いでしょう。
もし外付けHDDやクラウドサービスにバックアップを取る場合、定期的にバックアップを更新しておくことが重要です。これにより、万が一データが消失した場合にも、すぐに復元することができます。
クラウドサービスを使用する場合は、以下のようなサービスを検討するのも良いでしょう:
- Google Drive(15GBまで無料で使用可能、すべてのデバイスからアクセス可能)
- OneDrive(Microsoftアカウントで利用可能、Windows 10との統合)
- Dropbox(簡単にファイルを共有、1GBまで無料)
Part4-2:問題発生時のデータ救出方法
基本的な考え方は、作業前に重要なデータをバックアップしておくことが必要です。また、起動USBも事前に準備するといいでしょう。
しかし、誤操作などでパソコンのデータが消えてしまったとき、Windowsが起動できなくなったときは、データ復元専門ソフトを利用する方法もあります。
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以下は、「Recoverit」で消えたデータを復旧・復元する手順です。
ステップ1 復元場所を選択します。
パソコンで「Recoverit」を起動すると、左側のサイドバーにファイル保存場所が表示されます。ここでは、特定の保存場所を選択してください。
スキャンしたいフォルダをクリックすると、選択した場所をスキャンし始めます。

ステップ2 消えたデータをスキャンします。
スキャンしたいハードディスクをクリックすれば、スキャンが始まります。
スキャンは数分かかりますが、サイズの大きいファイルが多数存在する場合、時間かかる場合もあります。

ステップ3 消えたデータをプレビューして復元します。
パソコンのデータをスキャンした後、失われたファイル・フォルダがあるかどうかを確認するためにプレビューを行います。その後、復元したいパソコンのファイルにチェックを入れて、「復元する」をクリックすれば完了です!
