Macを使用していると、突然地球儀マークが表示され、通常の操作が行えなくなる現象に遭遇することがあります。
地球儀マークが表示された場合、何らかのエラーが発生している場合が多いため、正しく対処しなければなりません。
この記事では、地球儀マークが表示された時の原因や、具体的な解決方法についてご紹介します。
地球儀マークのエラーコードごとの対処方法や、エラーによってデータ損失した時の復旧方法も解説していますので、参考にしてください。
目次
Part1:Mac地球儀マークとは?エラーの意味と判断方法を解説
まずは、Macの地球儀マークについて詳しく解説します。
起動時にこのマークが表示されると驚く方も多いですが、実際には特定のシステム状態やエラーを示すサインです。
一般的なMac起動画面との違い
Mac地球儀マークは、通常の起動画面とは異なる特別なサインです。
主にmacOS復旧やネットワーク経由の起動(インターネットリカバリ)を行う際に表示されます。
地球儀マークが表示される主なケースとして、以下のような状況が考えられます:
- macOS復旧を起動する際に地球儀マークが表示される
- macOS復旧起動時に地球儀と「!」マークが同時に表示される
- 地球儀マークが表示されたまま進まない・消えない
- 地球儀マークと共に「?」マークが表示される
これらの現象は、macOSがローカルディスクから起動できず、インターネット経由で復旧モードを使用している場合によく見られます。
エラーコード体系と分類
地球儀マークに「!」や「?」が表示される場合、何らかのエラーや不具合が発生している可能性があります。
具体的なエラーコードを見ることで、問題の種類や原因を特定できます。
出典:Apple公式ホームページ – macOS復旧から起動する方法
地球儀マークに関連して発生する代表的なエラーコードと分類は、以下の通りです。
| エラーコード | 分類・原因 |
|---|---|
| -1008F | ネットワークの不具合、リカバリーサーバーへの接続エラー、またはアクティベーションロックが有効 |
| -2003F | ネットワーク設定や構成の問題による通信エラー |
| -2002F | 通信環境が不安定または接続速度が遅いなどのネットワーク関連エラー |
上記の表からも分かるように、Mac地球儀マークに関するエラーの多くはネットワークトラブルが関係しています。
そのため、まずはWi-Fiの安定性や有線接続の使用など、ネットワーク環境を見直すことで解決するケースが多いです。
次のパートでは、地球儀マークが表示される具体的な原因と、安全に解決するための方法を詳しく解説します。
Part2:地球儀マークが表示される5つの主要原因
Mac地球儀マークが表示され、通常の起動ができない場合には、いくつかの明確な原因が考えられます。
ここでは、代表的な5つの要因をわかりやすく解説します。
macOS復旧の起動時
macOS復旧とは、Macに標準搭載されている復旧システムで、トラブル発生時にシステムを修復したり、再インストールするための機能です。
このとき、ネットワークを経由して起動する場合に地球儀マークが表示されることがあります。
macOS復旧でできる主な操作
- 内蔵SSD/HDDなどストレージの修復・フォーマット(初期化)
- macOSの再インストール
- Time Machineバックアップからのファイル復元
- セーフモードでの起動
macOS復旧の起動方法は以下の通りです:
- Intel搭載Mac:起動直後に「Command + R」キーを押し、Appleロゴまたは地球儀マークが表示されたらキーを離す。
- Appleシリコン搭載Mac:電源ボタンを押し続け、「起動オプションを読み込み中」と表示されたらキーを離す。
このように、macOS復旧を起動する際には、正常な状態でもMac地球儀マークが表示されることがあります。
ネットワーク接続の問題
Macの地球儀マークは、macOS復旧時にネットワーク接続が不安定な場合にも表示されます。
Wi-Fiが途切れたり、通信速度が極端に遅い場合、リカバリーサーバーにアクセスできず、地球儀マークが出たまま進まない状態になります。
対処ポイント
- 安定したWi-Fi環境で接続を行う
- 可能であれば有線LANを利用する
- ルーターの再起動を試す
起動ディスクが見つからない
起動ディスクが正しく認識されない場合にも、Mac地球儀マークが表示されます。
これは、Macが起動に必要なシステムディスクを見つけられず、ネットワーク経由で復旧しようとしている状態です。
特に内蔵SSDやHDDが故障している場合や、システム領域が破損している場合に発生しやすくなります。
システムトラブル・エラー
Macのシステム自体にエラーが発生している場合、macOSを認識できず、地球儀マークが表示されるケースがあります。
例えば、OSファイルが破損している、アップデート中に中断されたなどの状態がこれに該当します。
主な原因の例
- システムファイルの破損や欠落
- macOSアップデート中のエラー
- 不正なシャットダウンによる起動トラブル
OSアップデートの不具合
macOSのアップデートが途中で失敗したり、アップデートデータが破損した場合にも、Mac地球儀マークが表示されることがあります。
この場合、通常の起動ができず、再度macOS復旧を経由して再インストールを行う必要があります。
このトラブルを防ぐためのポイント
- アップデート中にMacの電源を切らない
- 十分な空き容量を確保してから更新を行う
- アップデート前にTime Machineでバックアップを作成する
このように、地球儀マークはネットワークやシステム、ストレージなど複数の要因で表示される可能性があります。
次のPartでは、それぞれの原因に応じた解決方法をステップ形式で詳しく紹介します。
Part3:地球儀マーク問題の8つの解決方法を難易度順で解説
ここからは、Mac地球儀マークの問題が発生した時に試すべき解決方法を、難易度の低い順に紹介します。
簡単な再起動から、ネットワーク・ハードウェアの確認まで、順に試していくことで多くのケースが改善します。
Macを再起動する
Mac地球儀マークが表示されて起動できない場合、まずは基本の再起動を試しましょう。
一時的なシステムエラーで停止しているだけの場合、再起動で解消するケースがあります。
強制再起動の手順
- Step1:Macの電源ボタンを長押しして電源を切る
- Step2:数秒待ってから、再度電源ボタンを押して起動する
- Step3:再起動後、地球儀マークが消えたか確認する
Wi-Fi接続の確認
地球儀マークは、macOS復旧中にネットワークが不安定な場合にも表示されます。
Wi-Fiの接続状況を確認し、通信が安定しているかをチェックしましょう。
Wi-Fi接続確認の手順
- Macメニューバー右上の「Wi-Fi」マークをクリック
- 接続中のネットワーク名を確認する
- 接続状態が不安定な場合は別のネットワークに切り替える
- 改善しない場合は有線接続(LAN)を利用
ネットワークを再接続する
Wi-Fiが正常に見えても、接続が一時的に不安定なことがあります。
一度ネットワークを切断して再接続することで、通信が安定する場合があります。
ネットワーク再接続手順
- Step1:メニューバーの「Wi-Fi」アイコンをクリック
- Step2:接続中のネットワーク名をクリックし「切断」を選択
- Step3:再度同じネットワークを選択し、再接続を実行
ネットワーク環境が良い場所にMacを移動する
通信環境が悪いと、Mac地球儀マークが消えずにフリーズすることがあります。
ルーターに近い場所や電波干渉の少ない環境で試すことで、エラーが解消されることがあります。
外部機器を取り外す
外付けHDDやUSB機器が原因で、起動時の通信やシステムに干渉している場合があります。
起動に不要なデバイスは一度取り外し、再起動してみましょう。
取り外す対象例
- 外付けSSD/HDD
- USBハブやカードリーダー
- プリンター、外部ディスプレイなど
有線LANを使用する
Wi-Fi接続が不安定な場合は、LANケーブルを使って有線接続を試しましょう。
有線接続は通信が安定しており、地球儀マーク表示中の復旧モードでも成功しやすくなります。
有線接続のポイント
- LANケーブルでルーターやモデムに直接接続
- Wi-Fiは一時的にオフにしておく
- 再接続後にmacOS復旧を再試行
スマートフォンでテザリングを試す
自宅やオフィスのWi-Fiが不安定な場合、スマートフォンのテザリング機能を利用するのも有効です。
モバイル回線経由でインターネット復旧を行うことで、Mac地球儀マークが消えるケースもあります。
テザリングの基本手順
- スマートフォンの設定から「インターネット共有」をオンにする
- Macで該当するWi-Fiネットワークを選択
- 接続後、復旧モードを再起動して動作確認
Appleサポートに連絡する
上記の対処法をすべて試しても地球儀マークが消えない場合は、ハードウェアやOSの深刻な不具合が考えられます。
この場合は、自己修復を無理に行わず、Appleサポートに連絡するのが安全です。
Appleサポートを利用するメリット
- 専門スタッフによる遠隔診断が可能
- 修理や交換が必要な場合も迅速に案内される
- データを守りながら安全に復旧できる
自分で対処するのが難しいと感じた場合は、Appleサポートを利用し、安全な形で問題を解決しましょう。
Part4:エラーコード -1008F/-2003F/-2002F別の詳細対処ガイド
Mac地球儀マークが表示される際に現れる代表的なエラーコードとして、-1008F・-2003F・-2002Fの3種類があります。
ここでは、それぞれのエラー内容と解決方法を詳しく解説します。
エラーコード -1008F
エラーコード -1008Fは、ネットワーク接続の問題によりmacOS復旧が起動できない時に発生します。
この場合、Mac地球儀マークの上に「!」が表示されるのが特徴です。
主にネットワークの通信障害や、アクティベーションロックの影響が原因です。以下の手順を順に試してみてください。
解決方法①:「option + command + Rキー」でネット経由起動を行う
- Step1:Macをシステム終了し、完全に電源を切る
- Step2:電源ボタンを押してMacを起動しながら「option + command + Rキー」を長押し
- Step3:地球儀マークが回転して表示されたらキーを離す
- Step4:ユーティリティ画面が開いたらmacOS復旧の操作を進める
解決方法②:アクティベーションロックを無効にする
アクティベーションロックが有効だと、macOS復旧が制限されることがあります。以下の手順で解除してください。
- Step1:「Appleメニュー」→「システム設定」を開く
- Step2:サイドバーから自分のアカウントを選択 → 「iCloud」→「すべて見る」→「Macを探す」をオフにする
- Step3:Apple IDのパスワードを入力してアクティベーションロックを解除
エラーコード -2003F
エラーコード -2003Fは、インターネット接続が不安定な場合や、ネットワーク設定の不具合で発生します。
こちらも「!」付きの地球儀マークが表示される点が共通しています。
主な原因と対処法
- ネットワークの設定に誤りがある → Wi-Fi再設定または有線LAN接続を試す
- 回線が不安定 → ルーターの再起動を行う
- アクティベーションロックが影響 → 「Macを探す」をオフにして再試行
また、-2003Fの場合も「option + command + Rキー」を使用することで、インターネット経由のmacOS復旧が成功する可能性があります。
エラーコード -2002F
エラーコード -2002Fは、通信環境の問題が原因で発生します。
Wi-Fi接続が弱い、または接続先ルーターとの通信が不安定なときに表示されることが多いです。
対処法のポイント
- Wi-Fi接続を切断し、有線LANケーブルで接続する
- 別のネットワーク(モバイルテザリングなど)に切り替えて試す
- ネットワーク接続を確認後、Macを再起動してmacOS復旧を再試行
ネットワークを安定させた状態で起動することで、地球儀マークに関連するエラーを回避できるケースが多くあります。
上記3種類のエラーはいずれも、ネットワーク環境とmacOS復旧の通信状態が深く関係しています。
安定した接続を確保することで、ほとんどのMac地球儀マークエラーは解消できます。
Part5:Macデータ損失時の復旧方法|専門ツールで安全にデータ救出
Mac地球儀マークに関するエラーやシステムトラブルが発生した際、場合によっては大切なデータが消失してしまうこともあります。
ここでは、Macデータ損失時の具体的な復旧方法を解説します。
データ損失時の復旧方法は?
まず、データを取り戻すために試すべき基本的な復旧方法を確認しておきましょう。
バックアップの有無によって対応が異なります。
Macでデータを復旧する代表的な方法
- ゴミ箱から復元:削除後すぐであれば、ゴミ箱から簡単に復元可能。
- Time Machineバックアップからの復旧:定期バックアップを設定していれば、消えたデータを復元可能。
- iCloudなどのクラウドサービスから復元:クラウドに同期されているデータを再ダウンロード。
- データ復旧専用ツールを利用:バックアップがなく、ゴミ箱にも残っていない場合に有効。
もしバックアップを事前に作成していない場合、専用のデータ復旧ツールを使用するのが最も確実な方法です。
専用ツールでのデータ救出(Wondershare Recoverit)
Wondershare Recoveritは、Macデータ復旧に特化したソフトウェアで、初心者でも直感的に操作できる設計です。
誤削除・フォーマット・システムクラッシュなど、あらゆるケースに対応しています。
Recoveritを使ったMacデータ復元手順
- ステップ1:Recoveritをダウンロードし、Macにインストールして起動します。

- ステップ2:「復元を開始する場所を選択してください」と表示されたら、復旧したい場所(ディスクやフォルダ)を選択します。

- ステップ3:スキャンが開始されるので、進行状況を確認しながら待ちます。スキャン時間はデータ量によって数分~数時間かかる場合があります。
- ステップ4:スキャン完了後、プレビュー画面に復元可能なファイル一覧が表示されます。復元したいデータを選択し、「復元する」をクリックすれば完了です。

Recoverit for Macは、専門知識がなくても簡単に操作できるのが特徴です。
地球儀マークエラーなどでMacが正常に動作しない場合でも、別の環境からデータスキャン・復旧を行うことが可能です。
まとめ
今回は、Mac地球儀マークのエラー原因と、データ損失時の復旧方法について詳しくご紹介しました。
地球儀マークが表示されるトラブルは、主にネットワークやシステム障害によって発生しますが、落ち着いて対処すれば多くのケースで解決できます。
もしエラーの影響でデータを失ってしまった場合は、Recoveritのような信頼できる復旧ツールを活用しましょう。
簡単な操作で失われたデータを安全に復旧できるため、万一のトラブル時にも心強い味方になります。
定期的なバックアップと、トラブル時の迅速な対応を心がけて、Macのデータをしっかり守りましょう。