Excelにコピーした画像を貼り付ける際、「データを貼り付けできません」とエラーが表示された経験はないでしょうか。膨大な画像を別のシートに移すとなると、非常に手間がかかるためコピー&ペーストする人は多くいるでしょう。
今回はExcelのエラー「データを貼り付けできません」の原因や対処法を解説。エクセルファイルを修復するソフト「Repairit」もあわせて紹介します。
Excelの「データを貼り付けできません」エラーとは、文字どおり「貼り付けできない」状態のことです。本来、膨大な画像をほかのシートに移す際はコピー&ペーストで簡単にできます。しかし「データを貼り付けできません」と表示されると、ペーストできません。
もしも「データを貼り付けできません」状態のまま作業すると、新たに画像を一つひとつ貼り付ける必要があります。非常に仕事効率が悪く、いつまでも作業が終わらないでしょう。
「データを貼り付けできません」が表示される原因はさまざま。主に以下の5つが挙げられます。
それぞれ見ていきましょう。
シートの保護とは、シートを編集できないようにする設定のことです。もともとは大切な内容のシートを第三者が編集できないようにするために設定します。当然、シートの保護をオンに設定していると、管理者であってもExcelにデータを貼り付けできません。一度シートの保護をオフにし、編集可能な状態で貼り付ける必要があります。
ブックの共有は、一つのシートを複数人で編集するための機能です。管理者の許可した人だけが編集できます。もともとは仕事などの場で作業効率を高める機能で、上手く活用すれば非常に便利な機能です。しかし、ブックを共有している間は一部の機能が制限されてしまいます。画像の貼り付けも制限の一つです。もしも貼り付けできない場合は、ブックを共有していないかチェックしましょう。
画像や図表をまとめて「オブジェクト」と呼びます。オブジェクトを非表示にすると、画像や図表が表示されません。通常、設定は「表示」に設定されています。しかし誤ったショートカットキー操作でオンオフが切り替わる可能性があります。Windowsパソコンの場合は「Ctrl」と「6」キー、Macパソコンの場合は「command」と「6」キーで切り替えが可能です。
クリップボードとは、コピーしたものを一時的に保管しておく領域のことです。通常の貼り付けは、コピーした直前のデータを反映させます。クリップボードには約24個(データ容量などに左右される可能性あり)まで前回コピーしたデータが蓄積されており、自由に貼り付けが可能です。
クリップボードの保管領域にエラーがメモリ不足が発生していると、新しくコピーしたり貼り付けたりできません。「データを貼り付けできません」と表示する場合は、クリップボードに問題がないかチェックしましょう。
データを貼り付けできるシートは、一度につき1シートです。シートを複数選択した状態で貼り付けすると、「データを貼り付けできません」エラーが表示されて貼り付けられません。実は知らないうちにシートを複数選択している場合が多い傾向です。
貼り付け先のシートを選ぶとき「クリックしたつもりがドラッグしていた」というだけでも複数選択します。選択中のシートタブは白色で表示するため、2つ以上のシートが白色で表示しているときは注意しましょう。
それぞれの原因にあった対処法を紹介します。一つひとつの対処法はExcel内の設定を切り替えるだけです。パソコン本体の設定や再インストールといった手間と時間のかかる操作は必要ありません。そのため、まずは原因を特定し、適切な対処法を試しましょう。
シートの保護はExcel画面内から簡単に設定できます。もしもシートの保護がオンになっていることが原因で「データを貼り付けできません」と表示する人は、画面上部の「タブ」から切り替えが可能です。
シートの保護をオフにする方法は、以下の手順です。
手順1.Excel画面上部の「校閲」タブを選択する
手順2.ダイアログボックスより「シート保護の解除」を選択すると完了
ブックの共有を設定するには、シートの保護と同じ方法で対処します。「シート保護」と同じダイアログボックスの位置に設置されているため、「データを貼り付けできません」と表示したときはあわせてチェックしましょう。
ブックの共有をオフにする方法は、以下の手順です。
手順1.Excel画面上部の「校閲」タブを選択する
手順2.ダイアログボックスより「ブックの共有」を選択する
手順3.「複数のユーザーによる同時編集と、ブックの結合を許可する」のチェックを外し「OK」を選択すると完了
オブジェクトを非表示にしていると、既存の画像や図表も見られない状態です。そんなときは「オブジェクト表示」のオンオフ切り替えショートカットキーを押すと解決します。一切のオブジェクトが表示されなくなったときに試してみましょう。
オブジェクト表示の切り替えは、以下のショートカットキーです。
クリップボードのメモリがいっぱいになったときは、一度「クリア」で削除すると解決します。過去にコピーしたデータも削除されるため、作業中のときは注意しましょう。
クリップボードのメモリをクリアする方法は、以下の手順です。
手順1.「ホーム」タブの「クリップボード」右側にある矢印マークを選択する
手順2.クリップボードの詳細を表示し、「すべてクリア」を選択すると完了
シートの複数選択によって「データを貼り付けできません」と表示される場合は、複数選択を解除するだけで解決します。もともと複数選択したシートに貼り付けられません。Excel画面下部のシートタブが白色で表示していないかチェックしましょう。もしも複数選択している場合は、どれかのシートをクリックし、解除したあとに貼り付けたいシートを選択すると解決します。
★Excel「データを貼り付けできません」が出た原因と対処法は、以下の動画でもご覧できます。
Wondershare Repairitで破損するファイルを復元する
ガイド>もしも誤った操作でエクセルファイルが破損してしまった場合は、ファイル修復ソフト「Repairit」が便利です。Repairitは誰でも簡単にファイルを修復できるソフト。開かなくなったエクセルファイルも、素早く使える状態に再生します。Excelのほかにも「Word」「PowerPoint」「PDF」にも対応が可能です。仕事の場でよく使われるファイルの修復も可能なため、Repairitが一台あると便利です。
「Wondershare Repairit」を起動した後、壊れたエクセルファイルを追加します。
追加後、右下の「修復」をクリックします。
「修復」ボタンをクリックし、修復作業が始まります。修復完了まで、少しお待ちください。
「プレビュー」ボタンをクリックして、修復されたエクセルをプレビューします。保存する前に、ビデオコンテンツをチェックして、修復されたエクセルファイルが開けるかどうかを確認できます。
以上の操作で破損したエクセルを修復する操作は完了です。
また、Wondershare「Repairit」を利用すると、エクセルなどのドキュメントファイルの修復だけでなく、写真、動画の修復にも対応できます。データ破損に困っている方は、ぜひ利用してみてください。
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内野 博
編集長