パソコン起動時に「Insert System Disk in Drive」と表示される場合、BIOSの誤った設定のほか、HDDやSSDの故障、あるいはシステムファイルの破損といった重大な問題が疑われます。
本記事では、Insert System Disk in Driveエラーの原因と対処法をわかりやすくまとめました。お困りの方はぜひ参考にご一読ください。
目次
Part1:Insert System Disk in Driveとは

英語で表記される「Insert System Disk in Drive」とは一体どのような意味を示しているのでしょうか。まずはInsert System Disk in Driveエラーの意味と、同様の意味を示す類似メッセージをご紹介します。
Part1-1:Insert System Disk in Driveの意味
「Insert System Disk in Drive」を日本語に訳すと「ドライブにシステムディスクを挿入」となります。また、このエラーが表示される際には、同時に「Press any key when ready」の表示がなされますが、これは「準備ができたら任意のキーを押してください」という意味です。
つまり、Insert System Disk in Driveエラーは、システムディスクがあるはずなのに、認識ができていない状況を指します。
Part1-2:類似するエラーメッセージ
類似する代表的なエラーメッセージ
- No bootable device
- Operating System Not Found
- Windowsの起動に失敗しました
お使いのパソコンによっては、同じ問題が発生した際に上記のエラーが表示されることがあります。これらについても、Windowsが起動するプロセスで何かしらの問題が発生し、Windowsが正しく起動できないことを意味しています。
Part1-3:エラーを放置する重大なリスク
Insert System Disk in Driveエラーの原因には、HDDやSSDが故障している、あるいはシステムファイルが故障している可能性が含まれます。この場合、エラーを放置することで故障箇所が拡大し、最悪のケースではデータが消失してしまう可能性もあるため注意が必要です。
エラーを放置した場合の具体的なリスク
- 故障箇所の拡大
- Windowsが起動しなくなる
- データ消失の可能性が高まる
当該エラーが発生した際は、無理のない範囲で対処法を実践し、速やかに回復を目指しましょう。
Part2:Insert System Disk in Driveエラーの主な原因

原因を知ることで、Insert System Disk in Driveエラーの対処法がイメージしやすくなります。当該エラーの主な原因は次の通りです。
主な原因
- HDD/SSDが故障している
- ブートセクタやシステムファイルが破損している
- BIOS設定(起動順序)が誤っている
Part2-1:HDD/SSDが故障している
最も警戒しなければならないのが、HDDやSSDが故障しているケースです。通常、Windowsの起動ディスクはHDDやSSDに格納されていますが、そのHDDやSSDが故障していると起動ディスクが読み込めず、Insert System Disk in Driveエラーが発生している原因となります。
HDDやSSDは長期的な使用で劣化が進むため、定期的なバックアップと壊れる前の買い替えが重要です。物理的に故障してしまった場合は自己修復が難しくなり、場合によっては業者に依頼しなければならないこともあるでしょう。
Part2-2:ブートセクタやシステムファイルが破損している
ブートセクタは記憶領域の先頭にある領域で、PCの起動に必要なプログラムが格納されている重要な箇所です。また、OSの動作に必要な情報が格納されているファイルをシステムファイルと呼びますが、これらが破損していると正常に起動できなくなることがあります。
Part2-3:BIOS設定(起動順序)が誤っている
例えば起動に必要なOSが格納されているディスクの起動順序が先頭に置かれていないなど、起動順序の設定が誤っているとPCの電源を入れた際に関係のないディスクを読み込んでしまい起動できないといったことが起こります。
この場合は、BIOSという設定画面から起動順序を変更することで、解決できる可能性があります。
Part3:Insert System Disk in Driveエラーの対処法

Insert System Disk in Driveエラーの対処法を3パターンご紹介します。お困りの方はぜひお試しください。
選べる3つの代表的な対処法
- BIOS設定を確認する
- スタートアップ修復ツールを試す
- Windowsシステムを再インストールする
これらの対処法でも解決できない場合は、HDDやSSDの買い替え、またはWindowsの完全初期化をご検討ください。
Part3-1:BIOS設定を確認する
まずはWindowsOSが入っているディスクの起動順序が正しく設定されているかをチェックします。
起動時のメーカーロゴが表示されている画面からBIOS画面に入る必要がありますが、押下するキーはPCメーカーによって異なります。可能であればスマホなどでお調べいただくのが良いでしょう。
一般的には、起動時のメーカーロゴが表示されている間に「F2」「Del」「F1」「F10」「Esc」といった特定のキーを連打することでBIOS画面に入ることができます。
BIOS画面起動後の手順はとても簡単です。
ステップ1:「Boot Menu」のキーを押下

ステップ2:Windowsシステムが先頭に並んでいることを確認

ここで、Windowsシステム以外のディスクが先頭にある場合は、Windowsシステムが一番上に並ぶように並び替えましょう。
Part3-2:スタートアップ修復ツールを試す
この方法を試すには、はじめにWindowsをインストールするためのUSB、または回復ドライブをお手元にご用意ください。
Windowsインストールメディアは、 Microsoft の公式サイトからダウンロードできます。別のPCをお持ちの場合に利用できる対処法です。
スタートアップ修復ツールを使用する手順は次の通りです。
スタートアップ修復ツールの手順
- ステップ1:WindowsインストールメディアをPCに接続し電源を入れる
- ステップ2:メーカーロゴ表示中に特定のキー(「F2」「Del」「F1」「F10」「Esc」など)を連打・長押しするなどしてBIOS画面を開く
- ステップ3:「Boot device」または「起動デバイスの選択」で接続したインストールメディア(ドライブ)を選ぶ
- ステップ4:「スタートアップ修復」を選択し実行する
Part3-3:Windowsシステムを再インストールする
「Part3-2:スタートアップ修復ツールを試す」でご紹介した Microsoft 公式サイトから、Windowsインストールメディアを作成し、起動できないPCにWindowsシステムを再インストールする方法です。
Windowsの再インストールにはいくつかのパターンがあり、完全に初期化するクリーンインストールや、ある程度のデータを残しておける上書きインストールなどがあります。
場合によっては重要なデータが消えてしまう可能性もあるため、必要に応じて専門業者へ依頼することをおすすめします。
Part4:Insert System Disk in Driveエラーでデータが消失してしまったら
万が一、Insert System Disk in Driveエラーのトラブルなどによって重要なデータが消えてしまった場合は、データ復元ソフトの利用によって大切なデータを取り戻せる可能性があります。
データ復元ソフト「Recoverit(リカバリット)」なら、AI技術を活用した高精度なデータ復元が可能です。
起動トラブルで消えたデータはもちろんのこと、誤操作やPCのクラッシュ、ウイルス感染など、あらゆるシチュエーションで消えたデータの復元にも対応。ドキュメント、画像、動画、メールなど、1,000種類以上のファイル形式のデータの復元が行えますので、お困りの方はぜひ無料ダウンロードでお試しください。
以下は、「Recoverit」で消えたデータを復旧・復元する手順です。
ステップ1 復元場所を選択します。
パソコンで「Recoverit」を起動すると、左側のサイドバーにファイル保存場所が表示されます。ここでは、特定の保存場所を選択してください。
スキャンしたいフォルダをクリックすると、選択した場所をスキャンし始めます。

ステップ2 消えたデータをスキャンします。
スキャンしたいハードディスクをクリックすれば、スキャンが始まります。
スキャンは数分かかりますが、サイズの大きいファイルが多数存在する場合、時間かかる場合もあります。

ステップ3 消えたデータをプレビューして復元します。
パソコンのデータをスキャンした後、失われたファイル・フォルダがあるかどうかを確認するためにプレビューを行います。その後、復元したいパソコンのファイルにチェックを入れて、「復元する」をクリックすれば完了です!
