BitLockerは、Windows 10やWindows 11に標準搭載されているドライブ暗号化機能で、外部ソフトを使わずに情報漏洩リスクを大幅に軽減できます。
本記事では、BitLockerの使い方を初心者にも分かりやすく解説。設定・解除・回復キーの確認方法まで、画像付きで詳しく紹介します。
さらに、使用時の注意点や、PCの重要データを失ってしまった場合の対処法もあわせてご紹介。WindowsユーザーでBitLockerに関心がある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
Part1:BitLockerとは?Windows標準の暗号化機能
BitLocker(ビットロッカー)は、Windowsに標準搭載されているドライブ暗号化機能です。パソコンの記憶装置を暗号化することで、万が一の紛失や盗難時にも情報漏洩を防止できます。
BitLockerでは、内蔵ハードディスク(HDD/SSD)だけでなく、USBメモリや外付けHDDなど外部ストレージも暗号化対象にできます。
外出先にノートPCを持ち運ぶ方や、機密データを扱うビジネスユーザーにとって、非常に心強いセキュリティ対策です。
Part1-1:BitLockerが使えるWindowsのバージョン
BitLockerは、すべてのWindows OSで利用できるわけではありません。以下のエディションで利用可能です:
- Windows 10 Pro / Enterprise / Education
- Windows 11 Pro / Enterprise / Education
一方、Windows Homeエディションでは利用できません。ご自身のOSバージョンを確認してから設定しましょう。
Part1-2:BitLockerを利用するメリットとは?
BitLockerの主なメリットは、追加料金なしで高レベルのセキュリティを実現できる点にあります。
- 無料で使える:対応OSであれば、追加のソフトや費用なしで暗号化が可能
- Microsoft純正の信頼性:サードパーティ製ではなく、Microsoftが提供する公式機能
- 操作がシンプル:Windowsに組み込まれているため、設定が分かりやすい
セキュリティソフトを導入せずにPCの情報漏洩対策を行いたい方には、特におすすめの機能です。
Part2:BitLockerの設定と解除方法
ここでは、BitLockerの設定方法と解除方法について詳しく解説します。ご自身のPCがBitLockerに対応しているか分からない方も、ぜひ参考にしてください。
Part2-1:BitLockerを設定する
BitLockerを有効にするための手順は以下の通りです。
Step 1: 画面左下の検索ボックスに「コントロールパネル」と入力し、表示された項目から開きます。
Step 2: コントロールパネル内の「システムとセキュリティ」をクリックし、「BitLockerドライブ暗号化」を選択します。
▼ 画面例:
Step 3: 暗号化したいドライブの横に表示される「BitLockerを有効にする」をクリックします。
Step 4: 「回復キーのバックアップ方法」が表示されたら、
Microsoft アカウントへの保存、USBメモリへの保存、ファイルへの保存など任意の方法を選択します。
Step 5: 「ドライブの暗号化範囲」の選択画面では、
「使用済みの領域のみ暗号化」または「ドライブ全体を暗号化」を選びます。
Step 6: 使用する「暗号化モード」を選びます。
新しいPCでは「XTS-AESモード」が推奨されます。
Step 7: 「BitLockerシステムチェックを実行する」にチェックを入れ、「続行」をクリックします。
Step 8: 最後にPCの再起動を求められますので、画面の案内に従って再起動を実行してください。
Part2-2:BitLockerを解除する
すでに有効化されているBitLockerを解除する場合は、以下の手順で行います。
Step 1: 画面左下の検索ボックスに「コントロールパネル」と入力し、コントロールパネルを開きます。
Step 2: 「システムとセキュリティ」を選択し、「BitLockerドライブ暗号化」をクリックします。
▼ 画面例:
Step 3: 対象ドライブの「BitLockerを無効にする」または「BitLockerを解除する」をクリックします。
Step 4: 確認メッセージが表示されるので、「暗号化を解除する」を選択します。
Step 5: 自動的に解除処理が開始されます。処理には時間がかかる場合がありますので、完了まで待ちましょう。
「BitLockerを無効にする」を選択すると、無効化の処理が始まります。作業が完了するまでには時間がかかることもあるため、時間に余裕を持って実行するのがおすすめです。
Part3:BitLockerの回復キーの確認方法
正常に動作しているPCでは、BitLockerの回復キーの入力を求められることはありません。しかし、PCが破損したり、適切でない方法でPCの使用が停止された場合は、回復キーの入力が必要なこともあります。
回復キーはインターネットに繋がったデバイスがあれば簡単に確認が可能です。ここでは、PCやスマホでBitLockerの回復キーを確認する方法を解説します。
Part3-1:PCで回復キーを確認する
PCで回復キーを確認する手順は次の通りです。
Step 1: Microsoftアカウントにログインし、画面左のメニューから「デバイス」を選択します。回復キーを確認したいPCの欄にある「詳細を見る」をクリックします。
Step 2: 「回復キーの管理」を選択します。
Step 3: 「回復キー」の欄に回復キーが表示されます。紛失しないように注意しましょう。
Part3-2:スマホで回復キーを確認する
スマホでBitLockerの回復キーを確認する方法は次の通りです。
Step 1: スマホブラウザでMicrosoftアカウントにログインします。画面左の「≡」をタップし「デバイス」を選択します。回復キーを確認したいPCの欄にある「詳細を見る」をタップしてください。
Step 2: 「回復キーの管理」をタップすると、「回復キー」の項目に回復キーが表示されます。紛失しないよう厳重に管理しましょう。
Part4:BitLocker使用時の注意点
BitLockerは、PC内のデータを暗号化して保護する強力なセキュリティ機能です。しかし、便利な一方で、使い方を誤るとデータにアクセスできなくなるリスクもあります。以下のポイントをしっかりと押さえて、安全に利用しましょう。
- BitLockerの操作は管理者アカウントでのみ可能:
暗号化や解除などの操作を行うには、管理者権限が必要です。標準ユーザーでは実行できません。 - 回復キーは必ず安全な場所に保管:
万が一PCにアクセスできなくなった場合、回復キーが唯一の救済手段となります。信頼できる場所にバックアップしましょう(例:Microsoftアカウント、USB、紙に印刷して保管など)。 - 回復キーを紛失すると復元不可能な場合も:
回復キーを紛失した状態でPCがロックされると、最悪の場合はドライブの初期化(=データの消去)が必要になります。
とくに回復キーの取り扱いには細心の注意を払いましょう。第三者に漏れると情報漏洩のリスクもあるため、管理には十分な対策を講じてください。
Part5:PCの重要なデータを紛失してしまった時の対処法
万が一PCに保存していた重要なデータを紛失しても焦る必要はありません。データ復元専門ソフトを使用することで、簡単に復元ができます。
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復元可能なファイルはドキュメント、写真、動画、音声、メールなど1,000種類以上。また、PC本体だけでなく、外付けSSD、HDD、SDカード、USBメモリなど、2,000種類以上のデバイスに対応しています。
ひと目で理解できる親切なインターフェースを実現し、誰でも操作が可能です。お困りの方、万が一に備えたい方は、ぜひ一度無料でお試しください。
以下は、「Recoverit」で消えたデータを復旧・復元する手順です。
ステップ1 復元場所を選択します。
パソコンで「Recoverit」を起動すると、左側のサイドバーにファイルの保存場所が表示されます。ここでは特定の場所を選択してください。
スキャンしたいフォルダをクリックすると、選択した場所をスキャンし始めます。
ステップ2 消えたデータをスキャンします。
スキャンしたいハードディスクをクリックすれば、スキャンが始まります。
スキャンは数分かかりますが、サイズの大きいファイルが多数存在する場合、数時間かかる場合もあります。
ステップ3 消えたデータをプレビューして復元します。
パソコンのデータをスキャンした後、失われたファイル・フォルダがあるかどうかを確認するためにプレビューを行います。その後、復元したいパソコンのファイルにチェックを入れて、「復元する」をクリックすれば完了です!
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