ゲーム起動直後やフルスクリーン切替の瞬間に、突然モニターが真っ黒になり、「No Signal」や「Video mode not supported」と表示されることがあります。
特に、高リフレッシュレート環境や、DisplayPort・HDMI切替、OBSやキャプチャーボードを使っている環境では起きやすく、「GPUが壊れたのでは?」と不安になる方も少なくありません。
ただ、実際にはケーブルや入力切替、解像度設定の食い違いだけで発生しているケースも多く、いきなり故障と決めつけないほうが安全です。
本記事では、「No Signal」と「Video mode not supported」の違いを整理しながら、モニター・GPU・OBS・キャプチャー環境まで含めた確認ポイントを、順番にわかりやすく解説していきます。
目次
まず確認したいポイント
- No Signal は入力切替・ケーブル・ポートなど、映像が届いているかを先に確認する
- Video mode not supported は解像度・リフレッシュレート・中継機器の対応範囲を見直す
- OBSやキャプチャーボード経由だけ映らない場合は、PC本体より取り込み経路を優先して確認する
- 録画ファイルまで異常がある時は、同じ保存先への新規書き込みを止める
Part1:まず確認したいのは「入力が来ていない」のか「表示モードが合っていない」のか
この症状で最初に混同しやすいのが、「No Signal」と「Video mode not supported」を同じ意味で扱ってしまうことです。
どちらも画面が映らない点では似ていますが、確認すべき場所は少し違います。No Signal は、モニター側に映像入力が届いていない時に出やすく、Video mode not supported は、映像信号は来ているものの、その表示モードをモニターや中継機器が扱えない時に出やすい表示です。
ここを分けて考えるだけで、ケーブルを疑うべきなのか、解像度やHzを戻すべきなのかが見えやすくなります。
| 表示内容 | 起きやすい原因 | 優先して見る場所 |
|---|---|---|
| No Signal | 映像入力が届いていない、入力切替が違う、ケーブルやポートで信号が途切れている | モニター入力・ケーブル・接続ポート |
| Video mode not supported | 解像度やリフレッシュレートが、モニターや中継機器の対応範囲外になっている | 表示設定・ゲーム設定・変換機器 |
Part1-1:No Signal と表示される場合
No Signal は、モニター側が「映像入力を受け取れていない」と判断した時に出やすい表示です。
特に多いのが、ゲーム起動直後やフルスクリーン切替の瞬間だけ一瞬ブラックアウトし、そのまま入力を見失うケースです。DisplayPort接続や高Hz環境では、リンク再接続がうまくいかず、突然 No Signal 扱いになることがあります。
この時点でGPU故障を疑う人も多いですが、実際には入力切替ミス、ケーブルの接触不良、変換アダプター相性など、モニター側・接続側の問題だけで起きていることも珍しくありません。
- モニターの入力切替が HDMI / DisplayPort / USB-C の正しい系統になっているか
- ケーブルが半差し・緩み・変換アダプター経由になっていないか
- 別モニターや別ポートでは映るのか
- ゲーム起動時や Alt+Tab の瞬間だけ発生していないか
Part1-2:Video mode not supported と表示される場合
一方で「Video mode not supported」は、映像信号そのものが消えているとは限りません。
モニターやキャプチャーボード側が、「その解像度やリフレッシュレートには対応できない」と判断した時に出やすい表示です。
たとえば、ゲーム側だけ144Hzや240Hzへ切り替わった直後、古いモニターやHDMI変換アダプターが追従できず、急に映らなくなるケースがあります。
特に、OBS・配信・デュアルモニター環境では、「PC本体では映るのに、OBSだけ黒画面になる」という形で出ることもあります。
この場合は「モード不一致」が本命なので、再起動を何度も繰り返すより、出力設定を安全な範囲へ戻せるかを先に考えたほうが整理しやすいです。
Part1-3:OBSやキャプチャー環境で起きる場合
OBSやキャプチャーボード環境で起きる場合は、「PC本体では映るのにOBSだけ黒画面」「パススルー側だけ No Signal」といった形になりやすいです。
特に、PS5・Switch・別PC配信環境では、キャプチャーボード側の対応HzやHDR設定が原因になっていることがあります。
モニターへ直結すると映るのに、OBS経由だけ崩れる場合は、GPU故障より先にキャプチャー経路やOBS設定を疑ったほうが自然です。
ここを区別せずにGPUやモニターだけを疑い続けると、ケーブル交換やドライバー更新をしてもなかなか改善しないことがあります。
Part2:No Signal・Video mode not supported の対処法
対処時に意識したいポイント
- まずは入力経路と表示モードを分けて考える
- GPU故障と決めつける前に、ケーブル・入力切替・Hz設定を確認する
- OBSやキャプチャーボード環境では、中継機器側の相性問題も多い
- いきなり初期化やパーツ交換へ進まず、低リスクな確認から行う
ここからは、設定の初期化やパーツ交換へ進む前に、低リスクな確認から順番に見ていきます。
大事なのは、「入力経路」と「表示モード」を分けて確認することです。いきなりGPU故障と決めつけるより、まずは戻しやすい部分から確認していきましょう。
Part2-1:モニター入力とケーブル接続を確認する
まずは、モニター側がどの入力端子を見ているかを確認しましょう。自動入力切替に対応しているモニターでも、ゲーム起動時やPC復帰時にうまく切り替わらないことがあります。
HDMI1 / HDMI2 / DisplayPort / USB-C などを手動で切り替え、現在接続している端子と合っているかを確認してください。
そのうえで、ケーブルの抜き差し、別ポートへの接続、変換アダプターを外した直結接続を試します。特にDisplayPortケーブルは、少し緩んでいるだけでもブラックアウトやNo Signalにつながることがあります。
入力切替やケーブル差し直しだけで戻るケースは意外と多いため、GPU交換を疑う前にここを確認したほうが遠回りしにくいです。
Part2-2:解像度とリフレッシュレートを見直す
「Video mode not supported」が出る場合は、モニター自体が壊れているというより、“今出ている映像設定を表示できていない”ケースがかなり多いです。
特に多いのが、ゲーム側だけ高リフレッシュレートへ切り替わった直後に映らなくなるパターンです。
たとえば、モニター本体は144Hz対応でも、途中に入っているHDMI切替器やキャプチャーボード、変換アダプター側がその設定に対応できず、ブラックアウトすることがあります。
そのため、この段階では無理に再起動を繰り返すより、一度「安全な表示設定」に戻せるかを優先したほうが整理しやすいです。
| 確認項目 | 見直したいポイント |
|---|---|
| 解像度 | モニター対応範囲を超えていないか |
| リフレッシュレート | 144Hz / 240Hz など高すぎないか |
| HDR設定 | モニターやキャプチャーボード側が対応しているか |
| ゲーム設定 | ゲームだけ別モードになっていないか |
Part2-3:別ポート・別ケーブル・変換アダプターを切り分ける
同じ「映像ケーブル」に見えても、対応している規格や上限は意外と違います。
USB-Cケーブルでも、映像出力に対応していないものでは画面が映りません。また、古いHDMIケーブルや長すぎるケーブルでは、高解像度・高Hzの出力が安定しないことがあります。
変換アダプターを複数挟んでいる場合も注意が必要です。PCからモニターまでのどこか1か所でも対応範囲外になると、No Signal や Video mode not supported の原因になります。
Part2-4:キャプチャーボードやOBS設定を確認する
OBSやキャプチャーボードを使っている場合、問題の主語は「ゲーム」ではなく「取り込み経路」になっていることがあります。
たとえば、モニター直結では4Kや高Hzで映っていても、キャプチャーボード側がその解像度やHzに対応していなければ、OBSプレビューが黒画面になったり、パススルー側でNo Signalが出たりします。
また、HDR設定やHDCP、OBS側のベース解像度・FPS設定が合っていない場合も、映像が正常に取り込めないことがあります。
モニター直結では正常なのにOBSだけ崩れる場合は、GPU故障より先にキャプチャー経路を優先して見直したほうが整理しやすいです。
Part2-5:GPUドライバーと表示設定を再確認する
ここまで確認しても原因が見えてこない場合は、GPUドライバーやWindows側の表示設定を見直します。
特に、複数モニター環境では、主ディスプレイの変更や拡張表示の設定によって、意図しない画面へ出力されていることがあります。
また、ドライバー更新後にリフレッシュレートや色設定が変わり、モニター側と合わなくなることもあります。
最近ドライバー更新後から発生した場合は、一度表示設定全体を確認したほうが安全です。
Part3:映像は戻ったのに録画ファイルが開けない時の補足
このトラブルの主な問題は、あくまで映像出力です。
ただし、配信や録画をしながらゲームをしていた場合、黒画面や強制終了のあとに「録画ファイルだけ開けない」「保存したはずの動画が見つからない」といった別の問題が残ることがあります。
この場合は、表示復旧とファイル復旧を同じ流れで進めないほうが安全です。映像が戻ったからといって、すぐ同じ保存先へ録画を再開すると、消えたファイルや壊れたファイルの復旧可能性を下げてしまうことがあります。
Part3-1:録画保存先への追記を止める
録画ファイルが見当たらない、ファイル名はあるのに開けない、保存先フォルダーがおかしい──こうした時は、まず同じ保存先への新規録画や別ファイル保存を止めたほうが安全です。
特に、OBSや録画ソフトの自動保存、クラウド同期が動いていると、見えなくなったファイルの領域にさらに書き込みが入ることがあります。
- 保存先フォルダーが変わっていないか
- ファイルサイズが0KBになっていないか
- 録画ソフト側の一時保存フォルダーに残っていないか
- 保存先ドライブ自体は正常に読めるか
Part3-2:録画ファイルが見つからない時に確認したいこと
映像出力の問題が戻ったあと、「録画ファイルだけ開けない」「保存先から見えなくなった」というケースもあります。
この時にまず確認したいのは、保存場所が変わっていないか、ファイルサイズが0KBになっていないか、別フォルダーへ移動していないかです。
一方で、保存先ドライブ自体は正常に読めるのに、必要な録画ファイルだけが消えた・開けない場合は、論理障害寄りの状態になっている可能性があります。
こうしたケースでは、保存先への新規書き込みを止めたうえで、必要に応じて Recoverit のような復元ツールを使って確認できる場合があります。
ただし、異音や接続断が出ている場合は、先にドライブ側の安全確認を優先してください。
Part4:まとめ
「No Signal」と「Video mode not supported」は似た表示ですが、実際には見るべき場所がかなり違います。
No Signal なら、まずは入力切替やケーブル、ポートなど“映像が届いているか”を優先して確認したほうが整理しやすくなります。一方で、Video mode not supported は、解像度やリフレッシュレート、キャプチャー機器との相性が原因になっていることも少なくありません。
特に、OBSや高Hzモニター環境では、GPU故障に見えても接続経路だけで起きているケースもあります。いきなりパーツ交換へ進むより、入力経路と表示モードを順番に切り分けたほうが遠回りしにくいです。
また、録画ファイルや保存データまで影響が出ている場合は、映像復旧とは別に、保存先への追記停止やデータ保全も意識して進めてください。
No Signal・Video mode not supportedに関するよくある質問
-
No Signal と Video mode not supported の違いは何ですか?
No Signal はモニター側が入力信号を受け取れていない時に出やすく、Video mode not supported は信号自体は来ているものの、その解像度やリフレッシュレートを今のモニターや中継機器で扱えない時に出やすい表示です。 -
ゲーム起動時だけ No Signal になる時は、何を先に見るべきですか?
まずはモニターの入力切替、ケーブルの緩み、別ポート・別モニターでの反応差を確認します。ゲーム起動やフルスクリーン切替の瞬間だけ起きるなら、GPU故障より先に入力再確立や接続経路の不安定さを疑ったほうが整理しやすいです。 -
Video mode not supported が出た時、どこから設定を戻せばいいですか?
可能なら別モニターや安全側の表示環境で映像を出し、OS側またはゲーム側の解像度・リフレッシュレートを一般的な設定へ戻します。変換アダプターやキャプチャーボードを使っている場合は、その対応上限も確認しましょう。 -
USB-C 変換やキャプチャーボードが原因になることはありますか?
あります。USB-C でも映像出力に対応していないケーブルでは画面が映らず、キャプチャーボードや変換アダプターも対応解像度・対応Hzの範囲外だと黒画面や Video mode not supported の原因になります。 -
OBSでは映らないのにモニター直結では映る時は、何を疑えばいいですか?
その場合は、PC本体よりOBS設定・キャプチャーボード・パススルー経路の相性を先に確認するのがおすすめです。モニター直結で正常なら、問題はゲームやGPUより中継構成に寄っている可能性があります。 -
映像は戻ったのに録画ファイルが見つからない時は、どうすればいいですか?
まずは保存場所が変わっていないか、録画ソフトの一時保存先に残っていないか、ファイルサイズが0KBになっていないかを確認します。見つからない場合は、同じ保存先への新規書き込みを止めてから復旧方法を検討しましょう。