Macをフォーマット|OSを再インストール
データバックアップ・復元・注意点まとめ

Macのフォーマット方法からOSのクリーンインストール手順、最適なファイルシステムの選び方、
フォーマット後や再インストール時のデータ復元方法、よくあるトラブル対処法まで徹底解説。
初心者でも失敗せずに進められる実用ガイドとして、Macをリフレッシュしたい方や動作改善したい方におすすめです。

mac フォーマット プライバシー保護 | マルウェアなし | 広告なし mac フォーマット 3ステップで簡単復元
内野 博
内野 博 更新 Jun 23, 25

Macの動作が遅い、エラーが頻発する、起動しないといったトラブルに悩んでいませんか?そんな時は、MacをフォーマットしてOSを再インストールすることで、パフォーマンス改善や不具合解消につながる場合があります。

本記事では、Macのフォーマット方法Mac OSの再インストール手順を、初心者の方でも迷わず実行できるように詳しく解説します。

また、フォーマット時に迷いやすいファイルシステムの選び方や、フォーマット後のデータ復元に役立つソフトの使い方もご紹介しています。Macのトラブル対策にぜひお役立てください。

目次
    1. プロセッサタイプの確認方法
    2. macOS復旧システムの起動方法
    3. ディスクユーティリティでのフォーマット手順
    1. ディスクユーティリティからフォーマットが行えない
    2. macOSの再インストールが正しく行えない

Part 1:OS再インストール前に知っておくべきこと

内蔵ストレージのフォーマットとOS再インストールが有効なケース:

検討すべき3つの状況

  • 【システム不安定】 エラー頻発・動作不良が継続
  • 【性能低下】 著しいパフォーマンスの劣化
  • 【譲渡前】 売却・譲渡時のプライバシー保護

MacBookやMac miniなどを長期間使用すると、ファイルの蓄積や設定の競合により、システムの不安定化やパフォーマンス低下が起こりやすくなります。これらの問題は、ストレージをフォーマットしてOSをクリーンインストールすることで解消できることがほとんどです

また、Macを売却・譲渡する際には、個人情報保護のためにフォーマットとOS再インストールが必須です。

フォーマット・再インストール前の必須準備作業

フォーマットを行うと内蔵ストレージ上のすべてのデータが完全に消去されます。事前に以下の準備を完了させてください:

必須の4つの準備作業

  • 【準備1】 データの完全バックアップ:Time Machineで重要なデータを全てバックアップ
  • 【準備2】 Apple ID関連のサインアウト:iCloud・iTunes・App Store・iMessageから退出
  • 【準備3】 「探す」の無効化:設定→Apple ID→iCloudで「このMacを探す」をオフ
  • 【準備4】 Bluetoothデバイスの解除:登録済み周辺機器を解除(プライバシー保護)

これらの準備を万全に行うことで、安全にOS再インストールを進められます。

次のセクションでは、具体的なフォーマット手順とOS再インストール方法をご説明します。

Part 2:Macをフォーマットする方法(ディスクユーティリティ解説)

このセクションでは、macOS復旧システムを使用したMacのフォーマット手順を詳しく解説します。

プロセッサタイプの確認方法

macOS復旧の起動方法は、MacのプロセッサがAppleシリコンかIntelかで異なります。以下の手順で確認してください:

プロセッサ確認の3ステップ

  • 【ステップ1】 画面左上のアップルメニューをクリック
  • 【ステップ2】 「このMacについて」を選択
  • 【ステップ3】
    • Appleシリコン: 「チップ」欄に「Apple M1」等と表示
    • Intel: 「プロセッサ」欄に「Intel Core 〇〇」と表示
Macのプロセッサ確認画面
Macのプロセッサ確認方法

macOS復旧システムの起動方法

内蔵ディスクのフォーマットやOS再インストールを行うための復旧システムの起動手順:

Appleシリコン機種の起動手順

  • 【手順1】 Macを完全にシャットダウン
  • 【手順2】 電源ボタンを長押し(起動オプション画面が表示されるまで)
  • 【手順3】 「オプション」アイコンを選択→「続ける」をクリック
  • 【手順4】 必要に応じて管理者パスワードを入力
Appleシリコンの起動オプション画面
Appleシリコンの起動オプション画面
出典:Apple公式サポート

Intel機種の起動手順

  • 【手順1】 Macを完全にシャットダウン
  • 【手順2】 電源ボタン押下後、すぐに「⌘ + R」を長押し
  • 【手順3】 Appleロゴ/地球儀が表示されたらキーを離す
  • 【手順4】 必要に応じて管理者パスワードを入力
macOS復旧メニュー画面
macOS復旧メニュー画面
出典:Apple公式サポート

ディスクユーティリティでのフォーマット手順

macOS復旧起動後、ディスクユーティリティを使用したフォーマット方法:

Appleシリコン機種のフォーマット手順

  • 【操作1】 復旧メニューで「ディスクユーティリティ」を選択
  • 【操作2】 サイドバーから「Macintosh HD」を選択
  • 【操作3】 ツールバーの「消去」をクリック
  • 【操作4】 名前設定(通常は「Macintosh HD」)
  • 【操作5】 フォーマット選択(通常は「APFS」)
  • 【操作6】 「消去」をクリック→Apple ID認証
  • 【操作7】 「Macを消去して再起動」を確認
Appleシリコンのディスクユーティリティ画面
Appleシリコンのディスク消去画面
出典:Apple公式サポート

Intel機種のフォーマット手順

  • 【操作1】 復旧メニューで「ディスクユーティリティ」を選択
  • 【操作2】 サイドバーから「Macintosh HD」を選択
  • 【操作3】 ツールバーの「消去」をクリック
  • 【操作4】 名前とフォーマット設定(通常「Macintosh HD」+「APFS」)
  • 【操作5】 「ボリュームグループを消去」を選択
  • 【操作6】 Apple ID認証後、ディスクユーティリティ終了
Intelのディスクユーティリティ画面
Intel機種のディスク消去画面
出典:Apple公式サポート

Part 3:ファイルシステムの選び方(APFS / Mac OS 拡張 / exFAT)

フォーマット時に選択するファイルシステムは、Macのパフォーマンスと互換性に影響します:

主要ファイルシステム比較

  • 【APFS】
    • macOS High Sierra 10.13以降専用
    • SSD/フラッシュメモリに最適化
    • 高速処理・強力な暗号化対応
  • 【Mac OS 拡張 (HFS+)】
    • macOS 10.12以前との互換性
    • HDD向けの従来型システム
    • 旧機種利用時に適応
  • 【exFAT】
    • Windows/Macクロスプラットフォーム
    • 起動ディスクには非対応
    • データ破損リスクが高い

選択ガイドライン

  • 【推奨】 新型Mac (SSD搭載) → APFS
  • 【旧機種】 macOS 10.12以前 → Mac OS 拡張
  • 【注意】 内蔵ディスクにはexFAT非推奨

※ APFSはセキュリティ/パフォーマンス面で最適な選択肢ですが、Time Machineバックアップ用にはMac OS 拡張(ジャーナリング)が推奨される場合があります

Part 4:OS再インストール手順(クリーンインストール)

ディスクフォーマット後、macOS復旧メニューからのOSインストール手順:

OS再インストールの5ステップ

  • 【手順1】 復旧メニューで「macOSを再インストール」を選択
  • 【手順2】 管理者パスワードを入力
  • 【手順3】 インストール先に「Macintosh HD」を選択
  • 【手順4】 ネットワーク接続を維持しインストール完了まで待機
  • 【手順5】 設定アシスタントに従い初期設定
macOS再インストール画面
macOS再インストールオプション
出典:Apple公式サポート

※ インストール時間はネットワーク速度とMacモデルにより異なります(通常30分~2時間)
※ 「このMacを探す」が無効化されていない場合、Apple ID認証が要求されます

Part 5:バックアップからのデータ復元(Time Machine ほか)

フォーマット後、事前バックアップからのデータ復元方法:

主要な3つの復元方法

  • 【Time Machine】
    • システム全体を丸ごと復元
    • アプリ設定まで完全復旧
    • 復旧メニューから選択可能
  • 【iCloud】
    • 写真/ドキュメント等の自動同期
    • 設定アシスタント中に復元
    • ストレージ制限に注意
  • 【外部ストレージ】
    • HDD/SSD/USBメモリに手動バックアップ
    • Finderでファイルを個別選択復元
    • 大容量データ向き

Time Machine復元手順

  • 【準備】 バックアップ済みの外付けドライブを接続
  • 【起動】 設定アシスタントで「Time Machineから移行」を選択
  • 【選択】 復元したいバックアップ日時を指定
  • 【実行】 復元完了まで待機(数十分~数時間)

💡 日常的なバックアップ習慣が重要!Time Machineは1時間毎の自動バックアップが可能

Part 6:フォーマット後のデータ復元方法

バックアップがない場合やTime Machineが機能しない時でも、データ復元ソフトを活用することで消失データの回復が可能なケースがあります。

例えばRecoveritのような専門ツールは、多くのユーザー様から以下の特性が報告されています:

主な特徴と注意点

  • macOSとの互換性:Appleシリコン/Intelチップの両方に対応
  • 復元可能なケース:フォーマット誤操作の他、システムクラッシュやパーティション障害時のデータ救出実績あり
  • 起動不能時の対応:USB経由での復元が可能(※外部メディアが必要)
  • 成功率に関する注意:公式発表値は99.5%ですが、データの上書き状況によって結果が異なります
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操作手順の概要

多くの復元ソフト共通の基本的な流れ:

    1. ソフト起動 → 復元対象場所(例:Macintosh HD)を選択
復元場所選択画面例
【図】スキャン対象選択画面の例
    1. 自動スキャン実行(ファイル検出プロセス)
スキャン進行画面例
    1. 検出ファイルから復元対象を選択 → 復元実行
ファイル復元画面例

対応範囲の参考情報

  • ファイル形式:動画/画像/オーディオ/Office文書等 1,000+形式
  • デバイス:内蔵ストレージの他、SDカード/USB/HDD等 2,000+機種

※ すべての環境で復元が保証されるわけではありません。重要なデータは専門業者への相談もご検討ください。

Part 7:フォーマット・OS再インストール時のトラブル解決法

作業中に発生しやすい問題と対応策:

【問題1】ディスクユーティリティでフォーマットできない

原因:通常起動時はシステムディスク操作が制限される
解決策
1. Macを再起動
2. 起動中にCommand(⌘) + Rを押し復旧モード起動
3. 復旧モード内でディスクユーティリティを実行

【問題2】macOS再インストールが停止/失敗する

以下の順に確認してください:

  1. インターネット接続:有線接続推奨(Wi-Fiは不安定要因)
  2. ストレージ空き容量:インストーラーサイズの2倍以上(例:macOS Sonomaなら40GB以上)
  3. 日付と時刻:復旧モードのターミナルでdate入力→誤差があればntpdate -u time.apple.comで修正
  4. 電源状態:ノートPCは充電器接続必須(80%以上充電推奨)
  5. 再試行:上記確認後、再インストールを実行

Part 8:フォーマット前のセキュリティ対策

Macをフォーマットする前に、プライバシー保護とセキュリティ上の重要な手順として、iCloudからのサインアウトが必要です。これはAppleの「アクティベーションロック」機能によるものです。

アクティベーションロックとは?

  • 目的:紛失・盗難時に第三者の不正利用を防止
  • 発生条件:iCloudにサインインした状態で初期化した場合
  • ロック時の症状:初期化後に元のApple ID認証が要求される
  • 特に注意が必要なケース
    • Macの譲渡・売却時
    • 社用Macの返却時

OSバージョン別:iCloudサインアウト手順

▎macOS Ventura 13以降

  1. Appleメニュー()→「システム設定」
  2. サイドバー上部の【ユーザー名】を選択
  3. 画面最下部の「サインアウト」をクリック

▎macOS Monterey 〜 Catalina

  1. Appleメニュー()→「システム環境設定」
  2. 「Apple ID」を選択
  3. 左サイドバーの「概要」→「サインアウト」

▎それ以前のmacOS

  1. Appleメニュー()→「システム環境設定」
  2. 「iCloud」を選択
  3. 「サインアウト」ボタンをクリック

💡 便利な機能:「すべてのコンテンツと設定を消去」(macOS Monterey以降)を使用すると、自動的にiCloudサインアウトとアクティベーションロック解除が行われます

Macのフォーマット・OS再インストールに関するよくある質問

  • Macをフォーマットしたらすべてのデータは消えてしまいますか?
    はい、内蔵ストレージ上のデータはすべて完全に消去されます。大切なデータは必ずバックアップを取ってから実行してください。
  • OS再インストールだけでもMacの動作改善は期待できますか?
    状況によります。軽度の不具合であればOSの再インストールのみで改善する場合もありますが、ファイルの競合や深刻なエラーがある場合は、フォーマット後のクリーンインストールがより効果的です。
  • Time Machine以外のバックアップ方法でも大丈夫ですか?
    はい、外付けHDDやクラウドストレージなどを利用しても問題ありません。重要なのは必要なデータが確実にバックアップされていることです。
  • フォーマットや再インストール後にデータ復元は可能ですか?
    Recoveritなどのデータ復元ソフトを活用すれば、フォーマット後でも一部データの復元が可能な場合があります。ただし、上書きされていないことが条件となります。
内野 博
内野 博 Jun 23, 25
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